皆さんこんにちは。
京都市北区にあります、「もり鍼灸整骨院」院長の森です。
今回はご相談いただくことも多い、足のしびれについて解説していきます。
特に「座っているだけでも足がしびれてしまう」「足が痛くなってしまう」というお悩みについてです。
座っているだけで足がしびれる症状は「脊柱管狭窄症」とは違う

一般的によく「足がしびれてしまう」というのは、例えば脊柱管狭窄症に代表されるような神経の症状です。
こういったことが原因で足がしびれてしまうというのが、多くの方の認識ではないかと思います。
ただ、脊柱管狭窄症の足のしびれというのは、歩くことで足がしびれてきて、座ることで症状が軽快する・改善するというのが基本的な症状になります。
ですので、座っているだけで足がしびれてしまうというのは、これには当てはまりません。
そのため「なぜ自分は足がしびれてしまうのか」「座っているだけなのに痛くなってしまうのか」というお悩み、症状が改善されずに困っている方が非常に多いです。
では、なぜ座っているだけなのに足がしびれてしまうのか。
結論から言うと、そのしびれの原因は股関節の筋肉の硬さにあります。
なぜ股関節の筋肉が硬くなると足のしびれが起こるのかというと、想像してみてください。
正座をした時に足がしびれたことはありませんか?

あれはなぜ足がしびれるのでしょうか?
正座をしていると膝を曲げます。
膝をギュッと曲げていると、膝から下の血流が悪くなります。
血流が悪くなってしまうと、血液というのは神経を栄養しているので、血流が悪くなることで神経が栄養されなくなるんですね。
そして栄養されなくなった神経というのは、しびれを引き起こします。
いわゆる虚血状態を引き起こしています。
実はこれと同じようなことが、股関節で起きています。
股関節の「腸腰筋」が硬くなることで起こることとは

ずっと椅子に座り続けるということは、膝・股関節を90°ぐらいに曲げている、もしくはもう少し深い椅子で座っている場合はそれ以上に曲げているわけです。
通常の方はこれでしびれが出るとか、血管が圧迫されるようなことはありません。
ですが、股関節周りの筋肉が硬くなっているという方は、座って90°にしているだけでも少しずつ血管が圧迫されて、股関節から下の血流が悪くなってしまいます。
これは正座と違って極端にギュッと圧迫されているわけではないので、すぐにしびれが出てくるわけではありません。
人によっては何時間か座っているとしびれが出てきます。
物の数分とか数十秒座っているだけでもしびれるという方は、こういった硬くなっている状態が長く続くことで、ちょっとの刺激でもしびれやすくなっているという可能性があります。
特にどの筋肉が原因かというと、1番多いのは腸腰筋(ちょうようきん)と言われる筋肉です。
股関節のこのあたりについている筋肉です。
もう少し詳しく言うと、胸の下の方から股関節・鼠径部のあたりを通って、腰にまで伸びている筋肉が腸腰筋です。
この筋肉は、ずっと股関節を90°ぐらいに曲げていると固まってきてしまいます。
筋肉が縮こまった状態で固まってしまう。
そして、このあたりというのは足に行く大きな動脈(血管)が通っています。
そこと隣接するようにこの筋肉が存在しているので、腸腰筋が硬くなってガチガチになってしまうと、その結果として血の流れを悪くしてしまうのです。
なので、正座をしている時と同じような状況になってしまって、足がしびれ始めるのです。
股関節が硬くなる原因

では、なぜこの股関節が硬くなってくるのか。
多くの場合、やはり座る時間が長くなるということが原因として挙げられます。
または、座る時間が長くなくても、この腸腰筋という筋肉に負担をかけやすい姿勢や骨格になっている人がいます。
特に女性で多いのが股関節の形状によるものです。
臼蓋形成不全(きゅうがいけいせいふぜん)と言って、股関節のはまりが浅くなってしまう状態です。
はまりが浅くなると、腸腰筋をはじめとする股関節の前の筋肉が、歩いているだけ・動いているだけでも頑張りやすくなります。
少し股関節の形状が独特な方は、座っている時に足を開くわけにはいかないので、頑張って足を閉じようとしませんか?
そうすると、この股関節周りの筋肉が余計に硬くなって緊張してしまう。
それによって症状を引き起こしやすくなるということがあります。
もちろん、座り時間が長くなっているとずっと筋肉が縮まった状態になるので、症状を引き起こしやすくなります。
股関節が硬い人の特徴

こういった症状を引き起こしやすい方の身体的な特徴、見分け方をお伝えします。
大体、股関節の前が硬くなっている方というのは、立った時に股関節をグッとしっかり伸ばしきれないです。
これは見た目では分からないかもしれません。
自分の体なので比較のしようがないと思うのですが、大体股関節が伸び切らずに、少し「く」の字になっていることが多いです。
お尻がちょっと後ろに突き出したような状態と言ってもいいかもしれません。
こういった方は、股関節を後ろに伸ばすようなストレッチをした時に非常に硬さを感じますし、人によってはそれを「股関節がく字になっているのを腰の筋肉を使って伸ばそう」と無意識に代償してしまいます。
そうすると腰の痛みも非常に出やすくなります。
これは腰痛の原因として非常に多いです。
股関節が伸び切らないから、腰の筋肉・背筋を使って、あくまでも無意識に伸ばしているから、腰にダメージが出てくる。
こういったことも、非常に多いので、見逃したくないポイントです。
本当にこのような状態を放っておくと、どんどん体が「く」の字になっていきます。
本当に様々なトラブルを引き起こすので、できるだけ早く対処したり治療したいポイントです。
~対処方法 ~
では、対処方法としてどうしていったらいいのかというお話ですが、1番気をつけて欲しいのは、長時間同じ姿勢で座り続けないでほしいということです。
できたら、30分に1回は立ち上がってください。

そして立ち上がって2、3分ぐらいうろうろと動いてもらったり、その場で背伸びをしたり、ちょっと腰を伸ばしてあげてください。
そうするだけでも一度リセットされて、阻害されている血流が回復していくようになります。
本当にこれは習慣的に気をつけてもらった方がいいです。
よっぽどひどいという方は、本当に10分とか15分に1回は立ち上がるという風にしてもらってもいいと思います。
歩くのが大変であれば、もうその場で立ち上がってまた座ってもらってもいいので、なるべく股関節が「く」の字に曲げ続けないようにして欲しいです。
~ストレッチで気をつけてほしいこと~

また、ちょっと注意していただきたいことなのですが、「腸腰筋」というキーワードで検索するとストレッチがたくさん出てくると思います。
こういった方は縮こまった筋肉を無理に伸ばそうとすると、かえって症状がひどくなることもあります。
なので、いたずらに伸ばすようなストレッチをしないで欲しいということです。
一度試してみて楽になるのであればそれでオッケーなのですが、楽にならない・ひどくなるという方は、伸ばすストレッチを無理に行わないでください。
おすすめのストレッチとしては、伸ばすストレッチではなく、筋肉を縮こめる・たわませるようなストレッチがあります。
これは以前私の動画でも紹介しています。
動画で紹介しているストレッチは、座った状態でこの腸腰筋をちょっと押してもらって前傾になる。
そうすると筋肉がたわむというストレッチの方法になります。
これは無理に神経や筋肉を伸ばすことがないので、より安全に行うことができます。
お悩みの方はそちらの動画も参考にしてストレッチを行ってみてください。
ただ基本的には、こういった症状が出る方はかなりひどい状況にあるという風に認識していただきたいです。
なのでセルフケアだけで頑張るのではなく、お近くの治療院さんに行って、股関節周りの柔軟性を高めてもらうという対策・治療を行っていただければと思います。
今回の動画はこちら⇩
ご紹介したストレッチ動画はこちら⇩
まとめ
いかがでしたか?
今回は座っているだけなのに足がしびれてしまう原因についてお話しさせていただきました。
端的に言うと、股関節の筋肉、腸腰筋という筋肉が硬くなって、いわゆる正座をしている時の膝の状態と似たことが股関節でも起きているんだよ、というお話でした。
足のしびれの原因は実は色々あるのですが、その中でもこのパターンは非常に多いです。
座っているだけでもしびれるという場合は、今回お話ししたことが起きている可能性がとても高いので、逆に言うと改善していく手立て・施策もあります。
もちろん当院でも、こういった症状の治療を行っております。
治療実績も過去にたくさんあります。
「座っているだけで足がしびれる」「原因がわからずに長年悩んでいる」という方は、ぜひ一度、もり鍼灸整骨院までご相談ください。皆様のお越しを心よりお待ちしております。
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(柔道整復師・鍼灸師 森洋人 監修)



