肘の障害は、早く見つかることがいちばん大事です。多くは投球を止めることで落ち着きますが、お子さんの肘は、見つかるのが遅れると手術になることがあります。肩よりも肘のほうが手術になる割合は高く、周りの大人が気づいてあげる必要があります。このページでは、3つのタイプについてご説明します。
- 野球肘は主に3つ
- 内側型、外側型、後方型
- 特に注意が必要なのは外側型
- 初期は痛みを感じにくく、進むと手術になることが多い
- 成長期と大人の違い
- 成長期は骨、大人は筋肉や靭帯を傷めます
- 周りの大人の役割
- お子さんは「痛い」としか言えません。気づいてあげる必要があります
院長が動画でも詳しく解説しています。
野球肘の原因とストレッチもご紹介します。
野球肘を治す3つのポイント&ストレッチ
今すぐ練習をやめないといけない肘の痛みの兆候とは?
このページの内容
こんな状態ではありませんか?
投げると肘の内側が痛む。肘の外側が痛む。フォロースルーで肘の後ろが痛む。肘が伸ばしにくい。子どもが肘を痛がっている。
ひとつでも当てはまるものがあれば、一度ご相談ください。
必ずお読みください
お子さんの肘の痛みは、まず整形外科で診てもらってください。
次のような場合は特に急ぎます。肘が伸びない、曲がらない、途中で引っかかる。腕に力が入らない、感覚が鈍い。この1球で痛めた、という心当たりがある。腫れて熱をもっている。
肘の外側の障害は、初期には痛みを感じにくく、進んでから見つかると手術になることが多いものです。「単なる疲れ」と思わずに、早めにご相談ください。
3つのタイプがあります
内側型は、筋肉に引っぱられるようにして。外側型は、骨同士が圧迫されるようにして。後方型は、骨同士がぶつかったり筋肉に引っぱられたりして起こります。
成長期と大人では、傷める場所が違います。成長期は骨が剥がれたり成長する部分が開いたりといった、まだできあがっていない骨の障害が多く、大人は筋肉や靭帯の損傷が多くなります。
内側型
内側上顆裂離骨折成長期の野球肘の代表です。肘の内側の骨には腕の筋肉がついています。成長期の骨はまだ軟らかいため、筋肉に引っぱられて骨が剥がれることがあります。
急に起きたものは、いわゆる骨折ですので固定が必要です。手術になることもあります。急に起きた場合は「この1球で痛めた」とはっきりしています。ただし、急に起きるものは全体の1割もありません。
慢性のものは、少しずつ痛みが出てきます。疲労骨折に近いもので、約1か月の投球中止から、少しずつ再開していきます。同じ負担のかかり方で、内側の靭帯を傷めることもあります。
内側上顆炎成長期と大人で理由が違います。成長期は骨の成長が速く、筋肉の成長が追いつかないぶん、骨と筋肉のつなぎ目に負担が集まります。筋肉の成長が追いつけば落ち着いてきますが、投げ続けることで長引くこともあります。
大人は、骨と筋肉のつなぎ目に繰り返し負担がかかることで炎症が起きたり、腱が傷んだりします。
外側型 —— いちばん注意が必要です
離断性骨軟骨炎といいます。内側型が引っぱられる損傷なのに対し、外側型は骨が圧迫されて傷みます。進むと、関節の中に骨のかけらのようなもの(関節遊離体)が現れることがあります。
難しいのは、初期には痛みを感じにくいことです。次第に痛みを自覚し、進むと肘が伸ばしにくくなり、関節遊離体ができると肘が動かせなくなることもあります。
初期に見つかれば投球を止めることで落ち着くこともありますが、痛みが出てから受診される方の多くは、手術になることが多いとされています。将来、変形性肘関節症に進みやすいとも言われています。
全体に占める割合は少ないものの、早く見つかることが何より大事です。
後方型
肘頭骨端損傷投げるとき、肘の後ろは常に引っぱられています。成長期の骨には成長する部分があり、そこに繰り返し負担がかかることで、開いてしまったり、癒合しないまま成長を終えたりすることがあります。骨と筋肉のつなぎ目で炎症が起きることもあります。
肘頭インピンジメントフォロースルーで肘が伸びきったときに、骨同士がぶつかることを繰り返して痛みが出るものです。
当院ではこのようにしています
特にお子さんの肘は、画像での確認が必要な場合があります。状態を確かめたうえで、医療機関での確認をおすすめすることがあります。
柔らかさや筋力を確かめ、フォームを見ていきます。肘の場合は、前腕の柔らかさや筋力、手首の使い方も関わります。
痛みが軽ければ投げながら進めることもありますし、痛みが強ければ止めて進めます。成長期のお子さんの場合は、慎重に判断します。
フォームは一緒に見ます。これは施術ではなく、運動の指導です。
初めての日の流れ
話を聞きます。いつから、どんなときにつらいか。お仕事や生活で繰り返している動作を教えてください。どの動作で痛むか、医療機関で言われたことがあれば教えてください。ここをいちばん大事にしています。
体の動きを確かめます。肘・前腕・手首・肩甲骨、そして投球動作。どこに動きの制限があるかを、ひとつずつ見ていきます。
確かめたことにもとづいて施術します。体の反射を利用した神経筋促通法を軸に。強く押したりもんだりはしません。
何が起きていたかをお伝えします。確かめたこと、行ったこと、ご自宅でできることを説明します。次回の目安もここで。
お時間の目安は、初めての日が50〜60分、2回目以降が20〜30分です。症状によって変わりますので、初めての日は余裕をもってお越しください。
よくあるご質問
子どもが肘を痛がっています。どうすればいいですか?
まず整形外科で診てもらってください。肘の外側の障害は初期に痛みを感じにくく、進んでから見つかると手術になることが多いためです。「単なる疲れ」と思わないでいただきたいというのが、いちばんお伝えしたいことです。
子どもは「痛い」としか言いません
そのとおりで、お子さん自身は痛みの種類を区別できません。だからこそ、周りの大人が気づいてあげる必要があります。投げ方が変わった、肘を気にするしぐさが増えた、といった変化も手がかりになります。
内側と外側で、何が違うのですか?
内側は引っぱられる、外側は押しつけられるという違いです。頻度は内側型のほうが多いのですが、注意が必要なのは外側型です。
やってはいけないことはありますか?
痛みを我慢して投げ続けることです。特に成長期の肘は、我慢が手術につながることがあります。また、痛む肘を強く揉んだり、自己流でストレッチをしたりすることも避けてください。
痛みはありますか?
強い力で押すことはしませんので、痛みを我慢していただくような施術ではありません。動きを確認する際につらい動作をお願いすることがありますが、無理のない範囲で行います。気になることがあればその場でお伝えください。
どのくらい通えばいいですか?
目安として、はじめの1か月は2〜3回、その後は2〜3週間に1回のペースで通われる方が多くいらっしゃいます。おひとりずつ状態が異なるため一律ではありませんので、初回に体の状態を確認したうえで、通院の目安をお伝えします。
自分でできるケアは教えてもらえますか?
はい、お伝えしています。施術後に、その方の姿勢の癖やお仕事の内容に合わせて、ご自宅でできるストレッチや、作業中に気をつけていただきたいことをご提案します。院長はYouTubeでもセルフケアを発信していますので、あわせてご覧ください。
費用はどれくらいかかりますか?
当院は健康保険を扱っておらず、すべて自費での施術となります。保険の枠にとらわれず、その方に必要な施術に時間をかけられるためです。料金は料金ページに記載しています。
予約は必要ですか?
はい、完全予約制です。おひとりずつ時間をとっているため、一日にご案内できるのは15名までとしています。当日はご希望の時間が埋まっていることが多いため、前日までのご予約をおすすめしています。急な痛みでお困りの場合は、まずお電話でご相談ください。
初めてのときは、どのくらいみておけばいいですか?
初めての日は50〜60分、2回目以降は20〜30分が目安です。はじめにお体の状態を詳しくうかがい、確認したうえで施術に入るため、初めての日はその分お時間をいただきます。症状によって変わりますので、余裕をもってお越しください。
投球の指導をご希望の方へ
投球フォームの確認や、動きづくりの個人レッスンは、当院内のMORIピッチングラボで承っています。けがの施術とは別のご予約枠です。
MORIピッチングラボのレッスンについて →あわせてご覧ください
肘の痛みでお困りなら
肘の痛みでお困りなら、一度ご相談ください。完全予約制です。
ご予約はこちらお電話 075-432-7079
