立ち上がり、歩き出しの膝痛を改善するセルフケア

 

皆さんこんにちは。

京都にあります「もり鍼灸整骨院」院長の森です。

今回は、膝の痛み、特に立ち上がりや動き始めのタイミングで出る膝の痛みの正体とその改善方法についてお伝えしていきます。

膝の痛みの原因とは

結論から言うと、この膝の痛みの原因・正体になっているものは膝窩筋(しつかきん)」と言う、膝の裏、膝の後ろのあたりにある筋肉が原因になっている可能性が高いです。

膝窩筋という筋肉は、文字通り膝の裏にある筋肉です。

膝の裏のくぼみのところにある筋肉ですが、この膝の筋肉は膝の動きにとって非常に重要な役割を果たしています。

本当に小さい筋肉ですが、とても重要です。

この筋肉は一般的には膝を曲げたり、もしくは伸ばした状態から曲げ始める時に関与すると言われています。

膝の構造について

少し専門的な話になりますが、膝の構造について簡単に解説します。

膝というのは伸ばしたり曲げたりする関節です。

それに合わせてわずかですが、ねじれる動きが起きています。

どういう風にねじれるかと言うと、膝を伸ばした時に膝から下の骨は少し外側にねじれます

伸ばし切ると膝の下は外側にねじれて、曲げていく時に内側にねじれていきます

立ち上がる時というのも、もちろん膝の曲げた状態から伸ばす時なので、この膝のねじれる動きも関わっていきます。

ところが、膝窩筋が硬くなると、この曲げた状態から伸ばす時の膝のねじれる動きが悪くなってしまいます。

そのために立ち上がる時に「いてて」というような痛みが起きてしまうのです。

ですので、この膝窩筋という筋肉を正しくケアができれば、立ち上がりの時の膝の痛み、動き始めの膝の痛みを軽減することができます。

ただし、症状が長引いている方やより重度の症状になっている方は、セルフケアだけで改善するのは難しいケースも残念ながらあります。

しかし、どなたでも一度やっていただいて効果を感じられるようでしたら、数日から数週間続けていただいたら、かなり効果を実感される方もいらっしゃると思います。

膝の痛みを軽減するセルフケア

それでは、エクササイズを一緒にやっていきましょう。

~準備:膝の状態をチェック~

まずは、仰向けに寝ていただいて、膝の伸び具合を感じてみてください。

実は、立ち上がりや歩き始めに膝が痛いという方は、曲げる方にも問題があるのですが、それよりも伸ばす方が硬くなっているという問題の方が関わっているケースが多いです。

なので、膝が伸びやすくなると、立ち上がりや歩き始めの動き始めの痛みは改善されやすいです。

~エクササイズの手順~

  1. 準備姿勢
    ・膝を伸ばした状態から、片方の手で太ももの上の方、片方の手で膝の下を、膝の上と下を挟むように少し持ってみてください。
    上の方は左手、下の方は右手です(左足の場合)。
  2. 膝窩筋の収縮
    ・この状態から今度は、かかとを自分の方にこう引き寄せるような感じで少し力を入れます。
    かかとが動かないようにしてください
    ・動かないようにギュッとかかとで力を入れると、膝が浮きます。
    ギュッと上に持ち上げようとする、この時に働いているのが膝窩筋という筋肉です。
    この時に膝窩筋という筋肉に収縮を入れています。
    ・ギュッと力を入れて、少しこう持ち上がっている状態で、これを5秒ぐらいキープします。
  3. 脱力とねじり動作
    ・キープしたら今度は、力を抜きながら太ももの上を内側に、膝の下を外側に、少しひねりながら膝を少し伸ばします。
    ・その状態のまま前後、上下に少し揺らします。
    ・これを10回ぐらい行います。
  4. 繰り返し
    ・もう1度ギュッとかかとを自分に近づけるイメージで、ギュッとすると膝が少し持ち上がるので、これを5秒キープ。
    ・ そしたらまた力を抜いて、同じようにねじりながら(上は内側、下は外側にひねりながら)10回行います。
    これを5回ほど繰り返します。

重要なポイント

膝窩筋にまず力を入れることです。

膝が少し浮いている、この作用が膝窩筋の1つの働き、収縮の方法の1つです。

膝はわずかにねじれる動きをしているので、その動きを取り戻してあげるために、膝を脱力して伸ばしながら、正しい膝の動きの方向で10回動かしていきます。

効果の確認

やり方はこれだけです。

先ほどと膝の伸び具合を比べてみてください。

どうでしょうか?

正しくできたら、多くの方、ほとんどの場合で膝の伸びやすさを感じるようになっていると思います。

また、よかったらその状態で椅子からの立ち上がりの動作などを試してもらってもいいと思います。

ある程度軽度から中程度の方は、これを1回するだけでも立ち上がる時の痛みが軽減されるというケースも多いと思います。

ただ、お伝えしたように、ある程度症状が慢性的に続いている方や症状がひどい方は、セルフケアだけでは改善が難しい場合があるので、こういったものがもっとよりスムーズにできるように治療していくというのが一番有効だと思います。

 

動画では分かりやすく説明しておりますのでよろしければご覧ください⇩

最後に

いかがだったでしょうか。今回は椅子からの立ち上がりや動き始めに感じる膝の痛みを解消するためのセルフケアをお伝えさせていただきました。

少し練習が必要かもしれませんが、うまくできると非常に有効な方法なので、ぜひ一度お試しください。

なかなかセルフケアだけでは難しいという方は、お近くの治療院などにご相談して、膝の治療をしっかりしていただければと思います。

 

膝の痛みでお悩みの方は、ぜひ一度もり鍼灸整骨院までご相談ください。

専門的な治療で、より確実な改善をサポートいたします。

ひざの痛みの治療

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(柔道整復師・鍼灸師 森洋人 監修)

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