皆さん、こんにちは。
京都市北区にあります、「もり鍼灸整骨院」院長の森です。
今回は、「歩いたり走ったりすると股関節の前が痛くなる、その原因とセルフケア」というテーマでお伝えしていきます。
こんなお悩みはありませんか?
皆さんは、歩いていると股関節の前側が痛くなる、しばらく座ってから立ち上がる時に股関節の前側が痛くなる、もしくは股関節の前側が突っ張って足が上がりにくいように感じる、そういったお悩みはないでしょうか。
今回ご紹介するセルフケアを行うことで、そういった股関節の前の痛みや動きにくさが大幅に改善できる可能性があります。
なぜ股関節の前側が痛くなるのか

まず、どのあたりが痛くなることが多いかと言いますと、だいたい股関節の鼠径部のあたり、この部分に痛みが出ることが多いです。
今回は、こういった鼠径部あたりの痛みが出る方に向けた内容になります。
では、なぜ股関節のこのあたり、前面が痛くなるのか。
痛みの原因となっている筋肉は実はいくつかあるのですが、大きく3つが考えられます。
その1つが「腸腰筋」と言われる筋肉、または「大腿直筋」と言われる筋肉、そして「小殿筋」と言われる筋肉です。
これらの筋肉はすべて、この鼠径部のあたりに集まっています。
鼠径部、もしくはもう少し外側、股関節の外からこの鼠径部のあたりに付いています。
多くの方は、この3つの筋肉のいずれかが疲労して硬くなり、痛みを出しているのです。
~筋肉が硬くなる2つの原因~
ではなぜここが硬くなるのか。
大きく分類すると2つあります。
1つは「使いすぎ」によるもの、もう1つは「使わなすぎ」によるものです。
使いすぎによるものは、例えば運動や体操、ストレッチを頑張りすぎて痛めているケースです。
一方、使わなすぎというのは、多くの場合、座る時間が長くなったり、同じ姿勢でいることが長くなることで起こります。
特にこのように座っている時間が長くなると、股関節をくの字に曲げていることがほとんどです。
くの字に曲げていると、筋肉が縮こまった状態で固まってしまうのです。
そして、縮こまって固まった筋肉を、立ち上がる時に伸ばす。
固まったものを伸ばすという動作を繰り返していることで、少しずつ筋肉にダメージが蓄積され、痛みを引き起こしています。
ですから、特に何もしたつもりもないのに股関節の前が痛くなってくるというケースは、多くの場合「使わなすぎで固まっている」というケースが当てはまるのです。
股関節の前を痛めやすい人の特徴

1つは、股関節の形状がそもそもはまりが浅くなっているケースです。
これは女性に多い問題なのですが、「臼蓋形成不全」と言って、股関節のソケットの部分のはまりが浅く、股関節がちょっと不安定な状態になっている方ですね。
こういった方は、股関節の前の筋肉が股関節の安定性を高めるたびにすごく頑張ってしまうので、股関節の前の痛みが出やすくなります。
もう1つ重要なポイントがあります。
それは、骨盤が後傾しやすい方も、股関節の前を痛めてしまうということです。
骨盤が後傾するというのは、真っすぐの骨盤がこのように後ろに倒れてしまうような状態です。
骨盤を後ろに倒すと、このあたりの筋肉がすごく緊張して硬くなってしまうのです。
また、座り時間が長い方も骨盤が後傾してしまうので、やはり長時間のデスクワークや座り仕事、車の運転を長くされるような方は、股関節の前が固まってしまいます。
~股関節の前の硬さが「歩幅」を狭くする~
股関節の前が硬くなってしまうと、歩幅がすごく小さくなっていきます。
というのも、歩いている時というのは股関節が後ろに引かれるんですね。
右足を前に出している時は、左足は後ろに引いている状態です。
ところが、股関節の前が硬くなってくると、足を後ろに引きにくくなってしまいます。
そうすると、一歩の歩幅が小さくなります。
年齢とともに歩くスピードが遅くなったり、歩幅が小さくなったり、歩いていると疲れやすくなる原因の1つは、股関節の前の硬さにあるとも言えます。
それでは、股関節の前の硬さを改善するセルフケアをお伝えしていきます。
今回ご紹介する方法は2つです。
ぜひ一緒にやってみましょう。
股関節の前の硬さを改善するセルフケア
~まずは股関節のセルフチェック~
ストレッチをする前に、股関節の上がり具合をチェックしてみてください。
痛い方が特に上がりにくくなっているケースが多いので、足を上げた時の足の重さや上がりやすさ、もしくは痛みがあるかないかをチェックしてみてください。
セルフケアが終わった後に、もう1度チェックしていきます。
セルフケア①:股関節と骨盤の連動を高める

まずは、片足を横に伸ばしてください。
体が硬い方は、体を真っすぐに保つのが大変だと思うので、その場合は横に倒したり、少し後ろに倒してもらっても大丈夫です。
膝が曲がりにくい方は、足をもう少し前に出しても結構です。
また、少し高さのあるベッドをお持ちの場合は、足を投げ出して下ろしていただいても結構です。
次に伸ばしている方のつま先を内側に倒します。
この時に、股関節から内側に倒すようにしてみましょう。
そうすると、骨盤も一緒に前傾してくると思います。
体が硬い方は、なかなか骨盤が前傾しないと思うので、足だけ倒してもらっても大丈夫ですが、できる方はつま先と膝が正面を向くように倒してみてください。
こうすることで、太ももの内側から股関節の内側の付け根が伸びるようになります。
上半身は不安定になりやすいので、手で地面を支えていただいても結構です。
この形で10回ほど、ひねります。
こうすることで、股関節だけでなく骨盤の動きや腰の動きも良くなってきます。
歩いている時というのは、股関節だけで動くのではありません。
腰や骨盤も一緒に動くので、その連動性を高めて、股関節の前にかかる負担を減らしていきます。
10回程度動かしてもらったらOKです。
ストレッチは片方だけでなく両方やっていただきたいので、反対側も同じように10回、動かしてみてください。
イメージとしては、股関節の内側、股関節のあたりから動かすような感じです。
体が反対側を向いてしまうと骨盤の連動が起きにくいので、体は正面を向いたまま、股関節だけ内側に倒していくという感じで10回行ってみてください。
セルフケア②:股関節の前を緩める

今度は、椅子や少しくらいの高さの台があれば、その台の上に片足を乗せます。
股関節が痛い側の足を乗せていただいて、腰骨を確認します。
次に、骨と筋肉の間くらいに両手の親指を食い込ませるように抑えます。
そして、その状態で体を前に倒します。
結構「痛いな」と思われる方が多いと思います。
倒す時に骨が指に当たって痛いという場合は、外側に指をずらしてください。
前に体をかがんだ時に、少し骨を感じながら曲げていきます。
可能であれば、胸と膝をつくぐらい、しっかりと体を前に傾けていきます。
こうすると、押しているところだけでなく、太ももの前のあたりまで響く感覚がある方もいらっしゃると思います。
体を倒し曲げ、指で押したまま10秒ほどキープします。
そうすることで、じわっと筋肉が緩みます。
筋肉というのは、伸ばすことも大事なのですが、しっかりと縮こまることも重要です。
筋肉は伸ばしっぱなしのストレッチだけだとうまく機能しなくなるので、伸ばす方と縮める方、両方のストレッチをやっていくことが非常に重要です。
これは股関節をスムーズに縮こめるためのストレッチになります。
※注意点
膝が内側に入りすぎたり外側に行ったりするとあまり効果がないので、体に対して膝が真っすぐ正面を向いている形を作り行います。
10秒ほど終わったら1回戻してから、少し押さえる位置を変えてもらったり、「このあたりを押すと痛いな」というところを探ってもらってもいいので、そこを押したまま、もう1度曲げてください。
だいたい2回から3回ほど、10秒×2〜3で合計20〜30秒ほど行っていただいたらOKです。
~ストレッチ後にもう一度チェック~

ストレッチが終わったら、もう1度膝をこのように上げる、もも上げをするように動かしてみてください。
うまくできていると、先ほどよりも上がりやすくなったり、軽くなるような感じを実感できると思います。
1度で実感できなくても、これを1週間ほど続けていくことで実感しやすくなってくるので、ぜひ続けてやってみてください。
今回の動画はこちら⇩
動画を観ながらを是非セルフケアを行ってください!
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は、股関節の前側が痛くなる時の原因とセルフケアについてお伝えさせていただきました。
歩く時に股関節が痛い、動き出しで股関節が痛く感じる、または階段の登り降りなどの動作の時に股関節の前が痛いと思う方は、ぜひ今回のケアを続けてみてください。
※1つ注意点としては、股関節の骨の変形がひどくなっていたり、他のご病気の可能性がある場合もございます。
その場合は、まず一度しっかりと病院で診ていただいて、このようなセルフケアをやっても大丈夫かどうかを専門の先生にご相談されるのもいいかと思います。
あまりにも痛みが強い、運動すると痛みが出てしまうという方は、どうぞご無理のないようにしてください。
もし、こういったストレッチを2週間、3週間続けても、なかなか症状が改善しない、動きやすくならないという場合は、よほど症状がひどくなっているか、セルフケアだけでは改善が難しい場合というのも実際にあると思います。
そういった場合は、お近くの治療院などでご相談いただき、一緒に治療されてもいいかと思います。
もちろん当院でも股関節の治療を行っておりますので、股関節の前の痛みやお悩みのある方は、ぜひ一度ご相談ください。
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(柔道整復師・鍼灸師 森洋人 監修)



