足のアーチはこう作る!一番おすすめのトレーニング(外反母趾、足底筋膜炎、モートン病の改善に)

皆さんこんにちは。

もり鍼灸整骨院 院長の森です。

 

今回は、足のアーチを作る方法についてご紹介いたします。

ご自身の足にアーチがないのではないか、と心配されている方も多いのではないでしょうか。

例えば、偏平足や開帳足といったように、足のアーチが崩れた状態でお悩みの方は非常に多くいらっしゃいます。

 

足のアーチとは?その役割と重要性

 

足には3つのアーチが存在します。

1つ目は、内側から見た際の内側縦アーチ

2つ目は、横から見た際の外側縦アーチ

3つ目は、正面から見た際にドーム状に盛り上がっている横アーチです。

 

では、なぜこの足のアーチが重要なのでしょうか?

それは、足のアーチがクッションの役割を果たし、歩行時や運動時の衝撃を吸収するためです。

足に体重がかかった際、足のアーチが正常に機能していることで、その衝撃を和らげることができます。

衝撃を吸収することで、例えば足首や膝、股関節、腰などの関節にかかる負担を軽減することができます。

そのため、アーチが崩れてクッション機能が十分に発揮されないと、さまざまなトラブルにつながる可能性があります。

 

足のアーチが崩れる主な原因

 

なぜ足のアーチが崩れてしまうのでしょうか?

その要因はいくつかありますが、最も大きな要因は、足のアーチを作る筋肉が弱くなることです。

現代の生活では、足の筋肉を使う機会がどうしても少なくなりがちです。

例えば、デスクワークが中心の生活や車の運転が多い場合、歩く機会が減少してしまいます。

 

また、歩く習慣がある方でも、足に合わない靴を履いていたり、スリッパやサンダルなど

足の機能を十分に発揮できないような履物を使用していたりすると、足の筋肉が正しく成長・発達せず、結果としてアーチの低下につながることがあります。

 

さらに、加齢に伴い、足のアーチを保持している靱帯が緩んでしまうという側面もあるのです。

しかし、この靱帯の緩みも、適切に足へ刺激を与える運動習慣がある方や、普段からよく歩く方であれば、

靱帯に刺激が加わることで緩みが起こりにくくなります。

そのため、アーチの低下は加齢だけが原因とは言い切れない部分もあります。

 

体重の増加も足のアーチが崩れる要因の一つです。

特に急激に体重が増加すると、これまで持っていた筋力や靱帯の耐久性を一気に上回ることになり、足のアーチが崩れてしまうことがあります。

 

また、生まれつき、もしくは元々偏平足気味の方もいらっしゃいます。

少し専門的な話になりますが、先天的に偏平足である方の場合、足のトラブルにつながるケースは比較的少ないです。

しかし、後天的に、先ほどお伝えしたような原因によって足のアーチが崩れてしまった方は、トラブルにつながる可能性が高くなります

そのため、現在特に足のトラブルや体の不調に悩んでいない方は、過度に気にする必要はないかもしれません。

ただし、すでに足の不調や外反母趾、足底筋膜炎、モートン病、くるぶしの内側・外側の痛み、ふくらはぎの疲れやすさ、歩行時のふらつきなどの症状でお悩みの方は、足のアーチを整えることを意識してみるとよいでしょう。

 

 

足のアーチを鍛える!2つのエクササイズ

 

では今回は、具体的なエクササイズを2つご紹介いたします。

足のアーチを作るうえで特に重要な筋肉が2つあります。

1つ目は後脛骨筋、2つ目は内在筋と呼ばれる筋肉です。

これらの筋肉について具体的に説明しながら、エクササイズの方法をご紹介いたします。

 

  • 後脛骨筋トレーニング

まず、後脛骨筋がどこにあるのかをご説明します。

この筋肉は表面にあるわけではなく、膝から下、ふくらはぎの一番奥の方に位置しているため、外から触るのは難しい筋肉です。

具体的な位置としては、ふくらはぎの内側の方、脛の骨の縁に付着し、そこから内くるぶしを通って足の裏へと伸びています。

後脛骨筋の作用としては、足を内側に持っていく筋肉です。

また、内側にクッと持っていきつつ少し下の方に下げる働きを持っています。

この後脛骨筋は、足のアーチをサポートするうえで非常に重要な筋肉とされています。

 

では、早速後脛骨筋のトレーニング方法をご紹介いたします。

 

くるぶし1つ分ほど間を空けて立ちましょう。

このとき、足の向きが外側や内側に傾かないよう、まっすぐに揃えて立つことが大切です。

 

内くるぶし、もしくは土踏まずのあたりを上に引き上げるように力を入れます。

目安としては、土踏まずを約2cmほど持ち上げるとよいでしょう。

このとき、母指球(親指の付け根)が浮かないように意識してください。

多少離れてしまうことはありますが、意識的には母指球があまり浮かないようにグッと持ち上げてください。

そうすると足のアーチがグッと出てくるのが分かると思います。

 

③この状態を5秒間キープします。

「1、2、3、4、5」と数えながらキープしたら、ゆっくり5秒かけて元の状態に戻しましょう

ただし、完全に戻し切るのではなくて、1割程度は持ち上げた状態をキープするようにしてください。

筋肉の緊張をゼロにせず、1割ぐらいは筋肉に緊張を入れたままキープして、再び2cmほどキュッと持ち上げて5秒キープします。

その後、また5秒かけてゆっくり戻す、という動作を繰り返します。

戻す際も、1割ほど持ち上げた状態を保ちつつ、再び持ち上げるという流れです。

この動作を10繰り返しましょう。

このトレーニングを行うことで、後脛骨筋を効果的に鍛えることができます。

 

・内在筋トレーニング

続いて、内在筋のトレーニングを行います。

内在筋とは、足首から下に付いている筋肉のことを指します。

この筋肉は、足の縦のアーチではなく、横のアーチをサポートする役割を持っています。

足のアーチを維持するためには、縦のアーチも横のアーチもどちらも重要です。

先ほどご紹介した後脛骨筋は、主に縦のアーチをしっかりと作る筋肉です。

もちろん横のアーチにも関与しますが、基本的には後脛骨筋=縦のアーチ、内在筋=横のアーチというイメージで考えていただくとよいでしょう。

内在筋のトレーニングは少し難しいかもしれませんが、うまくできなくても続けることに意味がありますし、効果も期待できます

完璧にできなくても問題ありませんので、ぜひチャレンジしてみてください。

 

①足の指を曲げるのではなく、なるべく伸ばした状態で床に置きます。

 

②その状態から、かかとと指先を縮めるようなイメージで、指を少し握るようにしてください。

先ほどのトレーニングと少し似ているかもしれませんが、一般的なタオルを指でつかむ運動とは異なります。

タオルをつかむ動作では、どうしても足の指が曲がってしまい、内在筋にはあまり効きにくくなります。

そうではなく、指を地面に押し付けながら、手前に引き寄せるのを我慢するようなイメージで行います。

地面との摩擦を利用しながら、踏ん張るように引き寄せることで、足の指がしっかりと伸び、内在筋にしっかりと刺激を与えることができます

立った状態が難しい場合は、座った状態で行っても構いません

座った状態でも、足を「グググッ」と引き寄せるようなイメージで取り組んでみてください。

この動作は少し難しく感じるかもしれませんが、それはアーチがないことが原因です。

アーチを作るための筋肉が弱いと、この動きが難しく感じられることが多いですが、だからこそトレーニングを行うだけでも十分に効果があります。

たとえ上手にできなくても、とても有効なトレーニングなので、ぜひ続けてみてください。

 

③この動作を5秒間キープしてから力を抜く、これを10ほど繰り返します。

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、足のアーチを作るための方法や運動についてご紹介いたしました。

内在筋のトレーニングは、少し難しく感じる方も多いかもしれません。

しかし、先ほどもお伝えしたように、実践すること自体に十分な意味があります

もし、「どうしてもできない」「やり方が分からない」と感じる場合は、後脛骨筋のトレーニングだけでも構いませんので、ぜひ継続して取り組んでみてください。

 

動画では、詳しいエクササイズの方法を解説していますので、ぜひご覧ください。

エクササイズは、4分12秒からご紹介しております。

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(柔道整復師・鍼灸師 森洋人 監修)

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