こんにちは!
京都市北区 北野白梅町 円町近く もり鍼灸整骨院 院長の森です。
梅雨も明けて茹だるような暑さが続きますね~
今年は梅雨明けが早かったのでこの暑さがまだまだ続くと思うと嫌になります。
さて、今回は「歩いていると足の指がしびれる、痛みが出る」という症状についてお話しします。
先日も「30分以上歩いていると足の指が痛くなってくる」という患者さんがご来院されましたし、少し前も「マラソンを走ると指がしびれ痛くて走れなくなる」という患者さんがご来院されました。
・歩いていると足の指(人差し指から中指にかけて)のしびれがある
・靴をはいていると指がぴりぴりしてくる
・しばらく歩いたとじっとしていると足の指がしびれてくる
・足の指がジンジンと痛くなってくる
・マラソンを走っていると足の指がしびれてきたり、うずいてくるような痛みがある
・靴を替えてから足の指がしびれるようになってきた
みなさんもこのようなことはありませんか?
これらの症状を訴える方が病院で診察を受けても「原因がわからない」といわれることも多いでしょう。
または腰のレントゲンをとり「腰の神経から来ているかもしれません」と診断を受けるケースもあるようです。
では実際にこの足の指のしびれや痛みの原因は何なのか?本当に腰の神経の問題なのでしょうか?
実はこれらの症状の多くは「モートン病」といわれる足のトラブルが原因なんです。
「モートン病」あまり聞きなれない病気かもしれませんね。
ただモートン病になる人は結構多くて、治療しなければ何年も足の指のしびれや痛みが続くこともあります。
そこで今回はモートン病についての正しい知識とその対処や治療についてお話しさせていただきます。
このブログを読んでいただくことでモートン病による足の指の痛みやしびれが改善されるきっかけになれば幸いです。
目次
モートン病とは?
足の裏、指と指の間には神経(固有足底神経)が走っています。
この神経は細く圧迫を受けやすい位置にあり、繰り返し刺激を受けることで神経が炎症を起こし、しびれや痛みが起きてしまいます。これがモートン病です。
普通の方が普通に歩いているだけでは神経が圧迫されることはないのですが、実は神経が刺激されやすいタイプの方、つまりモートン病になりやすい方がいます。
(写真のバツ印のあたりの神経が炎症を起こします)
モートン病の原因
モートン病の原因、つまり神経が刺激されてしまう原因ですが、大きく分けて2つの原因があります。
一つは「靴の影響」もう一つは「姿勢」です。
モートン病の原因になる靴の影響
モートン病になりやすい人は「きつすぎる靴」もしくは「大きすぎる靴」を履いていることが多いです。
それぞれ解説させていただきます。
きつすぎる靴が原因でモートン病になる場合
ご自身の足のサイズ(特に横幅)より明らかに小さいもしくは細い靴をはいていると、足の神経が圧迫されモートン病になることがあります。
ただし多くの方がサイズにゆとりがある靴を買われているので、私の経験上次にご紹介する「大きすぎる靴」がモートン病の原因になっていることが多いです。
大きすぎる靴が原因でモートン病になる場合
大きすぎる靴をはいていると、靴の中で足がぐらぐら動き、足の指が反った状態になります。
本来、体重を支えるために足は『踵(かかと)、前足部、足指』の3点で体を支えます。しかし足の指が靴の中で反ってしまうと、踵と前足部の2点に体重が集中します。
すると前足部の足底神経に過剰な負担となりモートン病を発症してしまう可能性が高まります。
画像の右側がモートン病になりやすいバランスです。
いわゆる「浮き指」といえる状態でもあります。浮指の方はたいてい重心が後ろにあり指先を使えていません。
指先が使えていないと足の筋力が弱くなって「開帳足」といわれる状態になります。
モートン病になりやすい「姿勢」
大きすぎる靴の影響でもご紹介したように、足の前側に体重が集中するとモートン病になりやすいです。
さらに、足の横アーチがくずれた「開帳足(かいちょうそく)」といわれる状態になると、さらに神経が圧迫されてしまいます。
実は、横アーチのくずれ「開帳足」は姿勢が影響していることがあります。
特に立っているときに、踵(かかと)にばかり体重がかかる「後方重心」の姿勢の人は要注意です。
後方重心になると足の指をうまく使うことができません。(足指に体重がかからないから)
するとアーチを作る足の筋肉が弱くなってしまい、結果的に開帳足になってしまいます。
モートン病の根本的な解決法
先述したように、靴の影響を受けているモートン病の方は靴を見直すことが大切です。そしてモートン病の原因が姿勢にある方は姿勢を改善するように治療をおこなう必要があります。
モートン病治療の3つのポイント
当院では次の3つのポイントを重要視してモートン病の治療をおこないます。
①足首の柔軟性
足首の動きが悪いと、足首から先の神経が引っ張られやすくなります。
神経は引っ張られ続けると弱くなってし炎症を起こしやすくなるので、足首を柔軟にすることで神経の負担を減らしていきます。
モートン病を治すには足首の動きを良くすることがとても大切です。
②股関節の調整
股関節は姿勢に関してとても重要な役割を果たします。
股関節の硬さやゆがみを整えることで、後方重心を改善し足の指が使える状態を作っていきます。
また、股関節のねじれは足首の動きまで悪くします。足首の動きを良くするにも股関節の調整が大切です。
③神経促通(しんけいそくつう)
当院でおこなう治療に「神経筋促通法(しんけいきんそくつうほう)」といわれるものがあります。
これは神経を刺激することで、神経や筋肉の働きを正常にする効果があります。
神経疾患や、麻痺疾患などに大変効果的な治療法で、これまでもモートン病に治療に大変効果を上げてきました。
モートン病は改善可能な疾患です
足の指がしびれる、痛い、ジンジンする、このような症状があって病院にっても原因すらわからないといわれるケースも少なくありません。
仮にモートン病と診断されても、様子をみて治らなければ手術といわれたり、ウォーキングや山登りを止めてくださいというようなドクターストップがかかる場合が多いでしょう。
中にはインソールを作成してくれる整形外科もありますが、それもモートン病を根本から治すわけではなく、インソールがかえってモートン病を悪化させるケースもあります。
モートン病はしっかりと治療をおこなえば十分に改善可能な疾患です。そのためには一体何が原因でモートン病になってしまったのかを考え、原因に対してアプローチする必要があります。
そうすればあなたの足の指の痛みしびれも改善し、長い時間歩いたり、また山登りを楽しめる可能性も十分にあります。
まずは自分の症状が本当にモートン病なのかわからない方はお気軽に当院にご相談ください。簡単にであればお電話でご相談していただくことも可能です。
そして治療が必要な方はなるべく早めにモートン病の治療をおこないましょう。
ご質問やお問い合わせはLINEでも承っております。
お悩みの方はぜひご相談ください。
(柔道整復師・鍼灸師 森洋人 監修)