産後腰痛の正しい治療と簡単にできるセルフケア

こんにちは!
京都市北区 北野白梅町 円町近く もり鍼灸整骨院の森です(*^_^*)

さて、先日腰痛でお悩みの患者さんに治療のご感想をいただきました。
京都市北区の30代女性の患者さんは、産後(5年前)から腰の痛みにお悩みでした。
ぎっくり腰も何度か経験し、さらに鏡で見ても分かるくらいに骨盤がゆがんできたとおっしゃっていました。

子供を抱っこしたり、家事をしていて疲れてくると決まって右腰に痛みが出て、ひどいときは足までしびれてくる。痛いのが当たり前のような状態だとお話しくださいました。
5年間もこのような状態をよく我慢していたと思います。

立ち姿勢を診ると、お尻を右側にスライドさせたように骨盤は歪み、腰や股関節の動きが硬くなっていました。
身体のバランスを整え、腰や股関節の動きが良くなるような整体をおこなうと、歪みは整い、腰や股関節も動きやすくなりました。
腰の痛みは順調に改善し、3回の整体で痛みはほとんど感じないまでに改善。
今は月に1回のメンテナンス治療を行うことで腰の不安は全くなくなったようです(^_^)

何が決め手で当院を受診されましたか?
チラシを見てからホームページを見ました。
ホームページが大変わかりやすかったため。またホームページ上で予約ができるため。

どのような症状でお悩みでしたか?
腰痛
鏡で見てもわかるほどに骨盤が歪んでいた。

実際に受診されてみてどうでしたか?
説明が理論的でとてもわかりやすい。
初めに今後の治療の計画を明確にしてもらえる。(通院の間隔や期間について)
ずっと(産後から今まで)悩んでいた腰痛が今では全く痛みが出ていません。(初診から3回の通院です)


この患者さんのように産後から腰の痛みに悩まれる方は少なくありません。
産後は生活環境も大きく変わりますし、子育てをおこなうなかで無理な姿勢が多くなり、歪みや筋肉の疲労が出てきます。
産後の骨盤は自然に元に戻りますので「産後は骨盤を…」と過剰に気にすることはありませんが、痛みが長引く場合は、何が原因かをしっかりと見極めて、治療をおこなうことが大切です。

産後の腰痛を改善するポイント、治療の方法について解説させていただきますので、お悩みの方はぜひ読んでみてください。

産後の骨盤はどうなっているの?

出産後の骨盤というのは普通の状態ではありません。
産後の骨盤は「ゆるみ」が出てグラグラしている状態です。これはリラキシンというホルモンによる影響です。
リラキシンは靭帯に作用し骨盤の関節が動きやすい状態を作ります。そのおかげで産道が開き出産に適した体になるのです。
お腹の中に赤ちゃんがいる状態では、腹圧といってお腹の圧力のために骨盤は安定します。しかし産後は急激に腹圧が減少するので骨盤が不安定になります。
つまり産後の骨盤はグラグラ不安定な状態ということですね。

産後の腰痛の原因は?

骨盤が不安定になるとそれを補うために骨盤周りの筋肉が過剰に緊張します。この緊張こそが腰の痛みの原因となってしまうのです。
産後リラキシンの分泌は減少するのですが、それまでに筋肉にダメージが蓄積したり、歪みが出ていればリラキシンの分泌がなくなった後も腰の痛みを引き起こす恐れがあります。
さらに赤ちゃんを抱っこする姿勢や、子育てで偏った体の使い方などにより、筋肉や骨盤のバランスが崩れることもまた腰の痛みの原因になります。

産後の間違った治療

産後には気を付けて欲しい治療というものがあります。
先ほども申しました通り産後の骨盤はグラグラした状態です。不安定になってしまった骨盤をさらに不安定にしてしまっては元も子もありません。
特に注意してほしいのが過剰なマッサージやストレッチです。
過剰なマッサージやストレッチ(時間が長すぎる、強さがきつすぎる)は、骨盤の靭帯のゆるみを出す恐れがあります。
良い施術の方法もありますが、知識も経験もなくただいたずらにマッサージやストレッチを受けることはお勧めできません。
少し専門的な話になり申し訳ないのですが、関節には「緩む動かし方」と「締まる動かし方」というものがあります。
マッサージやストレッチであっても「締まる動かし方」ができる熟練した施術家の治療であれば問題はないので、もしマッサージやストレッチを受けているのであれば施術してもらっている人にそのことをお尋ねしてみましょう。

産後の正しい治療

産後の正しい治療というのは言い方を変えると「骨盤を安定させる治療」ということになります。
骨盤を安定させるにはまずは骨盤の歪みを整えることが大切です。

骨盤の歪みをみるには「脚長差」「足のねじれ」をみるとわかりやすいです。
上向きに寝てもらって体の力を抜いて両足をそろえてください。その状態で足を上から見ると足の長さや傾きの違いというのが分かります。ぜひご家族の方に写真をとってもらって確認してください。


(写真は左足が長くて外に開いている)

(整体で整えた状態)
足の長さは骨盤の高さの違いによって生じますし、足のねじれは骨盤の開き方の違いによって生じます。この骨盤のアンバランスがあると痛みが起きやすいですし、治りにくくなってしまいます。

骨盤を安定させるエクササイズ

骨盤を安定させるには運動も大切です。運動をおこなうことにより骨盤の靭帯に適度な刺激が入り、刺激を受けるほど靭帯は締まろうとする機能が働きます。
ただ、産後でしかも痛みがあるような方が歩くというのは、とても大変なことなので私は簡単なエクササイズを指導しております。
簡単な2つのエクササイズをご紹介しますね。

腹式呼吸


やり方は簡単です。
写真の図のように椅子に腰かけ腹式呼吸の場合は息を吐きながらお腹をへこませて、息を吸う時にお腹を膨らませます。
できれば10秒ほどお腹をへこました状態をキープしてください。息はとめないように口をすぼめてゆっくりと息を吐き出しましょう。
これを10回ほど繰り返すと少しお腹まわりが疲れてくるのがわかります。このエクササイズをおこなうことで腹横筋や多裂筋といった骨盤を安定させる筋肉が働き腰痛改善に役立ちます。

骨盤底筋トレーニング

骨盤底筋群は骨盤を安定させるためには欠かせない筋肉です。この筋肉は写真の手のようにハンモック状になって骨盤を下から支えています。


まず写真のように椅子に座っていただき、肛門をしめるようにお尻に力を入れます(おならを止める感じで)
今度は(おしっこを止める感じで)膣をしめます。
イメージとしては肛門と膣の間を骨盤の中にキュ~と引き込むように軽く力を入れます。
骨盤底筋を骨盤の中に引き込む感じがつかめてきたら、キュパキュパとしめるゆるめるを5回ほど繰り返し、そのあとキュ~と10秒ほどしめます。
これを3セットほど繰り返すと良いでしょう。まずは1日3回を目安に行いましょう。
写真のようにタオルを丸めてお尻の下に引くとさらに骨盤底筋群が刺激されるので効果的ます。

いかがでしょうか。今回ご紹介した運動はとても簡単なので腰痛に悩まれている方も腰痛はないけど骨盤の歪みが気になるという方でもお試しいただければと思います。

産後の腰の痛みに悩まれている方は少なくありませんが、あまり過剰な心配はしないでください。
身体はきちんと自分で治ろうとする機能が働いているので簡単な運動やエクササイズで良くなることもありますし、正しい治療を受ければ腰痛は治ります。
ただし、腰の痛みが続くにもかかわらず何もせずに放置していたり、適切ではない治療を受けていては良いことはありません。
もしもなかなか良くならない産後の腰の痛みでお悩みでしたら当院にご相談くださいね。

ご質問やお問い合わせはLINEでも承っております。

 

お悩みの方はぜひご相談ください。

 

(柔道整復師・鍼灸師 森洋人 監修)

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