皆さんこんにちは。
もり鍼灸整骨院 院長の森です。
五十肩は、じっとしていても肩が痛い、肩を動かすことができない、肩を上げることができないなど、日常生活に大きな支障をきたす辛い症状です。
しかし、対処方法を間違えてしまうと、かえって症状が長引いたり悪化させてしまうことがあります。
今回は、五十肩を早く改善するための正しい知識と対処法をお伝えします。
目次
五十肩の時期に「やってはいけない」こと
◎ストレッチや運動は逆効果になることも
当院に来られる患者さんの中にも、五十肩と診断されて運動を頑張っている方がたくさんいらっしゃいます。
「痛いけど頑張って動かさないと肩関節が固まってしまうから」と、痛みを我慢してストレッチや運動をされている方が多いのです。
インターネットで検索しても、五十肩のストレッチを推奨するような情報がたくさんありますが、実はタイミングが非常に重要になります。
五十肩の3つの時期を理解する
五十肩は3つの時期に分かれます。
1. 炎症期
炎症を起こしている時期で、動かさなくてもズキズキしたり、うずくような痛みがあります。
2. 拘縮期
肩の関節が固まっていく、動かなくなっていく時期です。
少し動かそうとするだけで激痛が走ります。
3. 回復期
ある程度動かしても痛くない時期で、動かしても痛くないけれど固まっているという状態です。
運動・ストレッチをしてはいけない時期
◎炎症期や拘縮期での運動は症状を悪化させる
炎症期にストレッチや運動、マッサージなどを行うと、炎症を助長してしまいます。
これは足首の捻挫を例に考えると分かりやすいでしょう。
足首を捻挫した時に、痛めた靭帯をストレッチしたり、炎症を起こして靭帯が傷んでいる時に負担をかけるようなトレーニングをしたり、痛めている靭帯部分をマッサージしたりはしないですよね。
五十肩も同じで、炎症を起こしている時は触ったり動かしたりしてはいけません。
拘縮期も動かすとかなりの激痛が走るため、ストレッチや運動は控えた方が良いでしょう。
運動・ストレッチが有効な時期
◎回復期になってから開始
運動やストレッチをするのは、回復期に入ってからです。
動かしても痛くない時期になったら、痛みがきつくない範囲で運動やトレーニング、ストレッチを行うのは全く問題ありません。
炎症期・拘縮期にすべきこと
◎基本は安静が一番
この時期に最も大切なのは、極力安静にして、あまり動かさないということです。
ストレッチでもトレーニングでもなく、基本的に安静にすることが最も重要です。
具体的な対処法
腕1本で男性なら4~5kgの重みがあるため、それをぶら下げているだけでも筋肉を使います。
・冬であればポケットに手を突っ込んでおく
・パーカーなどの前ポケットに手を少し預けておく
・ 少しでも手の重みを解除してあげる
このような工夫をすることで、症状の悪化を防ぐことができます。
正しい治療のポイント
◎初期対処の重要性
当院に治療に来られる初期の患者さんには、こういった指導をさせていただくので、比較的回復までの期間が短くなります。
四十肩や五十肩は1~2年かかる方も珍しくありませんが、正しく対処すると数ヶ月で症状が改善していくことがほとんどです。
◎肩の歪みやねじれを改善する
炎症期や拘縮期には、無理に動かしたりマッサージしたりはせず、肩のずれや歪みを直していくことが重要です。
四十肩・五十肩になる方の多くは、肩の関節が内側にねじれてしまっています。
デスクワークや手作業をしていると、肩はどうしても内側にねじれてくるのです。
◎体の歪み全体をチェック
・背骨の歪み
・肩甲骨の高さの変化
・肩甲骨の位置
これらの要因も肩の動きを制限し、治りにくくする原因となります。
体の歪みやねじれを直していくことで、治る環境を整えることが最も大切です。
◎治療期間の目安
正しい対処をしていけば、初期の場合は数週間で改善する方もいらっしゃいます。
症状が悪化してから治療を始める場合は数ヶ月かかることもありますが、 1年や2年も悩むことは少ないでしょう。
ただし、治療したからといって1~2回ですぐに症状がなくなるわけではありません。
筋肉がきちんと回復していく時間が必要です。
まとめ
五十肩を早く改善するためのポイントは、
・炎症期や拘縮期は無理に運動しない
・回復期に入って動かしても痛くなくなってから運動を開始
・それまでは肩の歪み、ねじれ、体の歪みを整える治療を受ける
・無理に動かしたり痛みを我慢するような治療は避ける
五十肩にお悩みの方はこのような対処法を心がけ、肩のねじれや歪みを整えていく治療を選択することで、より早く改善していくでしょう。
今回ご紹介した内容は、YouTubeでも詳しく解説しております。
ご興味をお持ちの方は、ぜひご視聴ください。
五十肩でお困りの方は、適切な診断と治療を受けることが重要です。
お一人で悩まず、ぜひ一度当院にご相談ください。
正しい知識と治療で、早期改善を目指しましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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(柔道整復師・鍼灸師 森洋人 監修)