皆さんこんにちは。
京都市北区にあります「鍼灸整骨院」院長の森です。
今回は、【膝に水が溜まって痛みが出る時の治療方法】についてお伝えしていきます。
セルフケアというよりも、今回は治療の進め方に焦点を当ててご紹介します。
膝に水が溜まった時に受けるべき治療、そしてどのように治療を進めると早く良くなっていくのかをお伝えできればと思います。
膝に水が溜まるとはどういう状態か

まず、膝に水が溜まっているとはどういった状態なのかを解説します。
膝の模型で見ていただくと、水が溜まる場所は主に膝のお皿の周辺か、その上の辺りであることが多いです。
膝の関節の前から上にかけては「関節上嚢(かんせつじょうのう)」と呼ばれる部分があり、もともと少量の関節液が溜まっている場所があります。
通常はごく少量なので腫れた感覚はありませんが、膝の中で炎症が起きた時に水が過剰に溜まってしまいます。
炎症はいわば「膝の中で火事が起きている状態」です。
火事を鎮火するためには水をかけますよね。それと同じように、体は炎症が起きている場所に水を溜めて、その炎症を抑えようとするメカニズムがあります。
また、水が溜まる場所は関節の前側だけではありません。
膝の裏側に溜まるケースもあります。
これはベーカー嚢胞と呼ばれるもので、中高年以降の方に起こりやすく、袋状の組織の中に水が溜まってしまいます。
膝に水が溜まる2つの原因

膝に水が溜まる原因は、大きく分けて以下の2つです。
① 分泌が過剰になっている(炎症が起きている)
炎症によって関節液の産生が増えている状態です。
② 吸収がされにくくなっている
関節液は本来、分泌と吸収を繰り返しながら一定量が保たれています。
ちょうどお風呂の栓が開いていれば水が溢れないように、吸収がうまく機能していれば水は一定量に保たれます。
しかし何らかの原因で吸収が滞ると、お風呂の栓を閉めた状態のように水がどんどん溜まっていきます。
水が溜まると関節の中で風船が膨れたような状態になり、曲げ伸ばしがしにくくなります。
その結果、周りの筋肉が固まって痛みが生じやすくなります。
炎症が起きている場合の治療

炎症が起きている時は、まず炎症をなるべく早く抑えることが最優先です。
炎症を抑えるためには、安静にして関節をあまり動かさないことが大切です。
スポーツや運動をされている方は、一時的に中止していただく必要が出てきます。
炎症が起きている時に関節周りをマッサージしたり、ストレッチをしてしまうと、かえって炎症がひどくなることがあります。
例えば捻挫した足首をグリグリマッサージしたりストレッチすることはしないですよね。
基本的には安静にして、テーピングで固定し、腫れが早く吸収されるようにしていきます。
腫れの吸収を促すために、テーピングのほか、鍼治療や整体治療によって水の吸収を助ける治療を行うこともあります。
炎症が起きている時期は、これらを第一選択として進めていきます。
吸収が悪くなっている場合の治療

吸収が悪くなっているケースでは、関節周りの靭帯や筋肉の動きが悪くなっていることが多いです。
その場合は、関節や靭帯の動きを改善するための整体治療を行います。
ただし、水が溜まっている状態では過剰な刺激を与えてしまうと、かえって腫れが強くなることもあります。
そのため、なるべく優しい力・刺激の少ない施術で、水の吸収を促す筋肉・靭帯の動きを改善していくことが重要です。
鍼やテーピングを組み合わせながら、ソフトに治療を進めていくことが多いです。
注射で水を抜いた方が良いのか?

よくいただくご質問として、「注射で水を抜いた方がいいのか?」というものがあります。
これは医師の判断になるため一概には言えませんが、激烈な痛みがある時は水を抜いてもらうことで一時的にとても楽になるケースもあるようです。
膝がパンパンに腫れてしまっている場合は、まず病院を受診して医師の診断を受けていただき、どういった状態なのかを正しく把握してもらうことが大切です。
その上で「水を抜きましょう」という判断が下された場合は、しっかり相談した上で決めていただくといいと思います。
一方で、慢性的に腫れてしまうケースでは、毎回水を抜いても結局また溜まる、ということを繰り返しがちです。
私個人としては、抜いても抜いても水が溜まることを繰り返しているのであれば、水が溜まりにくい膝の状態を治療で作っていくことが根本的な解決につながると考えています。
ただし、そういった状態に持っていくには2〜3回の治療では難しく、2か月・3か月、場合によっては半年〜1年をかけて少しずつ改善していく必要があります。
時間をかけてでも自分の膝をしっかり健康にしていきたいという方は、腰を据えて治療に取り組まれることをお勧めします。
運動はしても大丈夫?

運動の可否についても、よくご質問をいただきます。
急激に腫れてしまった場合や、怪我で膝をひねったり打撲して腫れた場合は、一時的に運動は休止される方が良いでしょう。
ただし、手術が必要な状態でもなく、病院でのリハビリも終えていて、湿布や薬を飲みながら経過を見ているような状態であれば、ある程度治療して腫れが引き、痛みが改善されてきたら運動を再開していただいて構いません。
当院でも、どうしても腫れが残る方に対しては、ある程度治療して腫れを減少させ、痛みのない状態を作れたら運動やスポーツを続けてもらっています。
運動後に少し水が溜まることもありますが、継続して治療していれば活動に支障をきたすほど溜まることは少ないです。
腫れのコントロールができるようになれば、多少腫れが出ることがあっても基本的には運動を続けながら、治療と並行していくという形にしていくことが多いです。
ただ、こちらも長期的な計画が必要で、最初のうちは「治療で良くなっても運動するとまた腫れる」ということを繰り返すことがあります。
それを半年〜1年しっかりと計画的に続けていくことで、運動しても腫れが出にくい状態を作っていくことができますし、「好きなことをやめずに続けられる状態」を目指すことも十分可能だと思っています。
今回の動画はこちら⇩
まとめ
今回は、膝に水が溜まって痛い時の治療方法、当院で行う治療についてご紹介しました。
まずは自己判断せず、一度病院でしっかり診ていただいた上で、私たちのような治療院にご相談いただくのがベストだと思います。
膝の痛みや水が溜まってお困りの方は、ぜひ一度当院へご相談ください。
患者さんお一人おひとりのご状況に合わせて、治療の計画をしっかりとご説明しながら進めさせていただきます。
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(柔道整復師・鍼灸師 森洋人 監修)



