こんにちは!
京都市北区 北野白梅町 円町近く もり鍼灸整骨院の森です。
先日、高校の野球部の選手が来院されました。
ポジションはピッチャー。
この1年くらい投球フォームが崩れてきて思うように投げられないというお悩みでした。
これは、いわゆる「投球イップス」といわれる状態です。
イップスとは、今まで当たり前のようにできていたことが突然、もしくは徐々にできなくなってしまったものを言います。
キャッチボールくらいな大丈夫だけど、マウンドに上がって投球を行うとストライクが入らなくなるということでした。
野球やゴルフをされてきた方なら知っているかもしれませんが「イップス」とは、様ある問題の一つです。
先日、プロ野球ニュースを見ていると阪神タイガースとヤクルトスワローズが乱闘を起こしていましたね。
その日先発の「藤浪晋太郎投手」もこのイップスによりコントロールを乱した可能性があると報じられていました。
記事「乱闘劇も呼んで…阪神・藤浪“ノーコン悪化”はイップスか」
来てくれた選手も、よくある精神的な問題が原因で起こった症例かな?
と思ってお話しを聞いていると、単純なそれとは少し違うようでした。
どうやら1年ほど前に腰を痛めて、病院で「腰椎分離症」と診断され、「これは治らない」と言われたとのこと。
それ以来、ひどい腰痛はないものの腰が気になるようになってきたそうです。
もしかしたらと思い投球フォームを確認すると、腰と股関節がうまくねじられていないようなフォームになっていました。
腰や股関節の動きをみるととても硬くなっていて、下半身、体幹、上半身がバラバラに動いているような状態。
以前のフォームはわかりませんが、腰が気になり変にかばいながら投げていて、その悪い癖がついてしまい投球フォームを崩したかもしれません。
この選手の場合、精神的なこともあるかもしれませんが、身体の機能に問題をきたしてからフォームを崩し、イップスのような状態になった可能性があります。
今回の症例での問題の一つに「病院での説明が不足していた」ということがあります。
腰椎分離症はいわゆる腰の疲労骨折で、完全に骨折に至ると骨が引っ付くことはありません。
そういう意味では確かに治らないものなのでしょう。
しかし腰椎分離症の選手でも痛みなく、問題なくプレーしている選手もたくさんいます。
最近では、そのような事実から骨折を治すための治療を積極的におこなわないケースもあります。
そのことを説明しなければ選手は腰に爆弾を抱えているものだと思い、思い切ったプレーが出来なくなってもおかしくありません。
今回これらのことを説明すると、本人もすごく納得してくれました。
まずは、硬くなっている股関節や腰の動きを改善し、本人にとってしっくりくるフォームを身につけていければと思います。
ピッチングの不調は自分では原因がわからないことが多いです。
当院では野球肩や野球肘の専門的な治療、ピッチングのレベルアップのサポートなども行っておりますので、野球による痛みや不調があれば当院にお気軽にご相談ください(^^)
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(柔道整復師・鍼灸師 森洋人 監修)