首こりと「自律神経失調症」そして「うつ病」の関係とは?

 

みなさんこんにちは。

 

京都市北区北野下白梅町にあります、もり鍼灸整骨院の森です。

 

コロナ禍の影響からか、最近は「自律神経失調症」という言葉をよく聞くようになりました。

 

自律神経失調症の症状は多岐に渡り、うつの原因となることから社会的な関心が高いようです。

 

 

そんな中、首こりが自律神経失調症、またはうつ病の原因であるというニュースを見かけました。

 

特にうつ病は脳の神経伝達系の異常である、ということが明らかになっています。

 

つまりうつ病は脳の病気。

 

なので「首こりなんてとんでもない」という意見があるのは当然のことでそよね。

 

ただし、なんで脳の病気になったのかと言うことを考えてくと、少し見え方も変わってくるのではないでしょうか。

 

そこで今回は、鍼灸師として15年間、臨床でたくさんの自律神経の問題をみてきた立場から、首こりと自律神経失調症を考察してみました。

 

 

 

ストレスと自律神経失調症

 

ストレスが自律神経失調症の原因というのは世界共通の常識です。

 

なので、首こりと自律神経失調症といういきなり飛躍した話になると、なんだそれ、となるのも当然だと思います。

 

ただ、「ストレス」「自律神経」「脳」「痛み」このあたりのキーワードを正しく理解すれば、首こりと自律神経失調症、または「うつ病」との関係も、ありがち間違いではないと思っていただけると思います。

 

 

首こりと自律神経の関係

 

まず、なぜ首こりと自律神経が関連付けられるのか、というお話をします。

 

自律神経には交感神経と副交感神経があり、このうち副交感神経は首(中脳、橋、延髄)に存在しています。

 

つまり首を拠点にして全身へのネットワークを築いているのです。

 

副交感神経は主にリラックスモードの神経と言われていて、体を回復させるときに活躍する神経です。

 

この拠点となる首に負担がかかると、副交感神経に悪影響を与えて様々な不調が出る、と言うのが基本的な考え方です。

 

また、この論拠として、ほとんどの筋肉は交感神経が支配している一方で、首の筋肉である僧帽筋、胸鎖乳突筋、頸筋肉は副交感神経支配である、と言うこともあげあられます。

 

副交感神経の疲れのサインが首の筋肉にでることはよく知られています。

 

 

 

痛みと脳と自律神経

 

ストレスが脳に影響を与えるように、痛みや不快な身体感覚もまた脳に影響を与えます。

 

これは、ストレスを感じる脳の組織と、痛みを感じる脳の組織が同じだからです。

 

どちらも、扁桃体と言われる場所が関わっています。

 

ストレスがかかっても扁桃体が興奮しますし、痛みを感じても扁桃体が興奮します。

 

うつ傾向にある人は、この扁桃体が異常に興奮状態にあることがわかっています。

 

それと同時に、慢性的な痛みに悩む人もまたこの扁桃体が異常に興奮しています。

 

しかも、ストレスを受けたり、副交感神経の機能が低下すると扁桃体の暴走を抑制する、側坐核と言われる組織の血流が減少し、扁桃体の暴走を食い止められないと言うことも起きています。

 

つまり、慢性的な痛みである首こりは、ストレスと同等の脳の反応を引き起こしてしまうということになります。

 

ストレスが脳の病気を引き起こすのと同様に、慢性の痛みや不調もまた脳の病気を引き起こすのです。

 

首こりの治療はあくまで副交感神経の機能を向上する手段

 

私は、首こりが自律神経失調症、またはうつ病を引き起こす全ての原因だとは思っていません。

 

その根的にはやはりストレスが関係している考えているからです。

 

ただし、方法にもよりますが、首こりの治療を行うことは副交感神経の機能を向上することに大いに役立ちます。

 

首こりの治療はあくまで副交感神経の機能を向上する手段。

 

ストレスの緩和と合わせて、副交感神経のアプローチを行うことができれば、良い変化が期待できるのは間違いありません。

 

自律神経失調症、またはうつの治療は基本は休むこと

 

自律神経失調症、またはうつは、簡単に言うと脳の疲れ、と考えてください。

 

なので、脳を休ませるが一番。

 

仕事や人間関係から距離を置くことで症状が改善されるのはそのためです。

 

症状によっては、神経伝達物質をコントロールするお薬を飲むのも一つの方法です。

 

しかし、病院で診断されている方ならまだしも、そうでなくて仕事を休む、人間関係から距離をおくということは、現実的に難しいという方も多いのではないでしょうか。

 

そんな時は、ストレス以外の要素である、副交感神経の機能低下の改善、首こりや肩こりの慢性症状の改善を試みることをおすすめします。

 

 

寝ている時にも自律神経が緊張している

 

副交感神経の機能が低下(緊張)している方は、寝ている時でも首の筋肉が緊張しています。

 

普通、起きて活動している時は重力を受けるので首の筋肉が緊張し、寝ているときには重力の影響を受けないので筋肉はリラックスし、副交感神経を休めて回復させることができます。

 

ところが寝ているときにも筋肉が緊張していると、重力を受けている状態と同じになり、副交感神経が休まらずトラブルを引き起こしてしまうのです。

 

 

 

自律神経の働きを改善する整体治療

 

治療において大切なのは、首の筋肉を重力から解放し、副交感神経の緊張を取り除くことです。

 

そのために当院では整体治療を行います。

 

詳しい治療の方法はまた別の機会にでもご紹介したいと思いますが、整体治療で首のゆがみやずれを調整すると、首の筋肉を重力から解放することができます。

 

マッサージやストレッチをしても、ゆがみが改善されていないとすぐにまた筋肉は緊張するので、整体治療で整えることが治療のポイントです。

 

自律神経の異常な興奮、入りっぱなしになった神経のスイッチをうまく切ることができれば、少しずつお体はよくなっていきます。

 

 

最後に

 

首こりと自律神経失調症、うつ病はイコールというわけではありません。

 

その根底にはストレスが関係しているので、まずはしっかりと脳を休めることが大切です。

 

そのうえで、首の整体治療で副交感神経の働きを改善していけば、きっとその辛いお悩みも改善していでしょう。

 

自律神経失調症による様々な不調にお悩みの方はぜひお近くの治療院さんにご相談されてくださいね。

 

京都市、または京都周辺の地域でお悩みの方はぜひお早めに当院にご相談くだい。

 

 

ご質問やお問い合わせはLINEでも承っております。

お悩みの方はぜひご相談ください。

 

(柔道整復師・鍼灸師 森洋人 監修)

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