みなさんこんにちは。
京都市北区にあります もり鍼灸整骨院 院長の森です。
今回は外反母趾を改善する唯一の方法というお話をさせていただきます。
私はこれまで15年近く外反母趾の治療に携わりその中で外反母趾に有効な治療、そうではない治療というのがわかるようになりました。
結論から言うと外反母趾を改善する方法と言うのは、
「足の指をちゃんと使えるようにすること」です。
「ちゃんと」と言うのは、
足の指が地面に接するように立って歩き、また母指が捻れなく動く(歩く)ことです。
今回はその詳細について、また足の指が使えるようになることで、どのように外反母趾が改善されるのか、と言うことを実際の治療例を交えて解説していきます。
目次
外反母趾はこうやって悪化していく
まず、指を使えないとなぜ外反母趾になるのかを説明します。
これまでの外反母趾の原因といえば、ヒールやパンプスなどの先細の靴が原因と言われてきました。
ところが15年治療してきて、先細のヒールやパンプスを履かないのに外反母趾になっている人をたくさん見てきました。
実際に、男性や子供の外反母趾も多くありますからね。
これまでの一般的な考えでは、先細の靴が足の親指の骨を外側に引っ張っている、と言うものです。
しかし、実際には中足骨が広がることで相対的に親指が外を向いている、と言うことがわかりました。
これを「開帳足」と言います。
言い方を変えると、3つある足のアーチの一つ「横アーチが潰れている」ともいえます。(外側縦アーチ、内側縦アーチ、横アーチ)
試しに実験してもらえればわかりますが、アーチを再現するように横方向から圧迫すると、外反母趾とは逆の方向に親指が動きます。
#外反母趾 は足の横アーチを作り出すように治療すると改善できます。
動画でもアーチをサポートするように力を加えると母趾がまっすぐになるのがわかります。#もり鍼灸整骨院#外反母趾治療
外反母趾の治療についての詳細はこちらhttps://t.co/hmXZvBF3Ke pic.twitter.com/gKb3Gu8Q1F
— もり鍼灸整骨院 (@moriseikotu18) December 17, 2021
この開帳足の原因になるのが次に解説する、「浮き指」と「ねじれ歩き」で、この両者は足の指をうまく使えていない状態と言えます。
外反母趾の原因「浮き指」とは
浮指とは歩いているときや立っているときに足の指が地面から浮いている、または踏ん張れていない状態を指します。
足の指が地面を踏まないと、足の横アーチを支えている足の指の筋肉が弱くなっていきます。
ですので、浮指の人は横アーチが潰れ、開帳足になってしまいます。
外反母趾の原因「ねじれ歩き」とは
ねじれ歩きとは、親指を外側にねじりながら歩く様子を指しています。
ねじれ歩きになる方の多くが「過回内足」と言って、踵が内側を向く状態になっています。(内側にくの字)
踵が内に倒れると、相対的に親指は外側を向きます。
この状態で歩いていると、親指の腹(はら)ではなく内側に荷重がかかり、そこを使って蹴り出します。(親指の内側が硬く肥厚する)
そうすると、とどんどん親指が外を向き、また時計回りにねじれていきます。
これも足の指をうまく使えていない状態と言えます。
本当に外反母趾は改善できるの?
外反母趾は一般的には治らない、手術以外で角度の改善はしないと言われますが、これは明確にそうではないと断言できます。
なぜなら実際の改善例がたくさんあるからです。
しかし、みなさんが思うほどの改善例かどうかは別です。
実際の角度改善の平均はよくて5度から10度前後。もしかすると見た目では感動するほどの変化ではないかもしれません。
母指の腫れがひどい方ではもっと顕著に改善しますが、これが実際の数値です。
これをよしとするか否かはその人の考え方次第ですが、手術をせずにこの改善は一般的な常識からは考えにくいと言うのも事実です。
よろしければ以下の改善例をご覧ください。
実際の外反母趾の改善例①
こちらは40歳女性の改善例で1ヶ月間で5回治療した変化です。
1ヶ月ですが、8度の変形の改善が見られました。
浮指を改善して指先に体重が乗り始めると、足の横アーチを作る筋肉が歩くたびに鍛えられます。
そのおかげて、特別なトレーニングをしなくても歩くだけでトレーニングをしている効果があり、このような改善が見られます。
実際の外反母趾の改善例②
こちらは60代女性、3ヶ月の治療後の改善例です。
写真しかありませんが、10度近く変わったと思います。
年齢を重ねて骨が変形しているような場合でもこのように改善できる可能性があります。
浮き指を治すには
浮き指を治すポイントは重心の改善です。
浮き指の方は、ほんらい足裏の3点で体重を支えるべきところを、2点で支えています。
これを3点にするには、股関節や足首を柔軟にして、重心や姿勢を整えることが大切です。
そうやって指先に体重がかかるようになれば、アーチを作る筋肉が鍛えられて改善例のような変化があわられます。
ねじれ歩きを治すには
捻れ歩き改善のポイントは、足首のゆがみを治すことです。
足首のゆがみを整えると、このように立っているときの回内足が改善されます。
実際に治療して改善した画像がこちらです。
足首の整体をするとこのような変化が現れます。
まとめ
いかがだったでしょうか。
もっと真っ直ぐに改善したい、そう思われる方は手術しかないかもしれません。
ただ、今回ご紹介した「足の指をうまく使えていない」と言う状況を変えない限りは手術しても、再発したり、痛みがぶり返す可能性もあります。
今回の内容は手術をするにしても、しないにしても重要なお話です。
今回のブログが外反母趾にお悩みの方の参考になれば幸いです。
当院ではLINEによるご相談も承っています。
お悩みの方はぜひご相談、もしくはご来院いただければと思います。
(柔道整復師・鍼灸師 森洋人 監修)