こんばんは!
京都市北区 北野白梅町 はりきゅう整体 もり鍼灸整骨院の森です(^-^)
各地で高校野球の都道府県予選が開幕し始めていますね。
今年はどんな高校が甲子園に顔を並べるのか今から楽しみです♪
予選が始まりましたが、残念ながらベンチに入れない選手もいるでしょう。
私も高校球児でしたが、県予選ではベンチ入りが20人でした。でも甲子園はベンチ入り18人。
なぜ?と思って今更調べてみると「高野連」のサイトに
「全国大会の選手登録数は1校18人以内」
「地方大会は全国大会に準じて1校18人以内とするが、その地方大会運営委員会が協議して、ある程度の増員ができる。」
と記載されていました。
つまり都道府県によって登録人数が違うんですね。知らなかった(笑)
目次
選手が抱えるこころの問題
前置きが長くなりましたが、なぜこの話をしたかという高校野球をはじめスポーツの世界ではレギュラー争いが熾烈に繰り広げられています。
一生懸命練習をして頑張っても思うようにいかない場合もあります。残念ながらベンチに入れない選手もいるでしょう。
このような状況をしっかりと乗り越えて人間的に成長していくのがスポーツの素晴らしいところでもありますね。
ただ、中にはこの状況をうまく乗り越えられずに、こころにストレスを溜め続けてしまうことで「うつ」「摂食障害」などの症状が出ることがあります。
何だかうちの子最近返事をしなくなった
食べる量が減っている
朝起こす前にはもう起きてるようだけど元気がない
着替えたり、部活に行く準備が遅くなった
みなさんの子供やチームの選手にこのような変化は起きていませんか?
実はスポーツ選手というのは、身体のコンディションだけでなくこころのコンディションも整えなければなりません。
一流のアスリートであればこころも強いので問題はありませんが、中高生くらいの選手だとまだまだこころも不安定なので、指導者や親が気付いてあげることで、競技レベルやパフォーマンスも上がるのです。
Training Jounal 2006で精神科医である永島正紀先生の記事を拝見しました。少し古い記事になりますので具体的な対処法などは最新のものとは相違点もあるかもしれません。しかしとても参考になる点が多かったので、その内容を踏まえて「こころの問題にどのように対処するか?」ということをご紹介したいと思います。
うつに対しては励まさない
うつ病になる人は真面目で「頑張らなくちゃ」と思っています。そこへ「頑張れ」と声かけをするとますます落ち込みます。
「必ず良くなっていくから」という姿勢で付き合っていくことが大切です。
うつ病の選手と向かい合う時は聞き手はしゃべりすぎてはいけません。選手の口数は相当少なくなるので、それに合わせて同じくらいの量、テンポで話します。
姿勢もそうです。のけぞったように話すのではなく、お互いに落ち込んだような姿勢をとります。
そして相手から「今日はもうお話しはいいです」というサインが出ない限りは一緒にいてあげる、ともに時間を過ごすという姿勢が大切です。
うつの人は時間の流れも非常にゆっくりと流れます。その流れに合わせて一緒にいてくれただけで「とても助かった」と思われます。
うつは一種のブレーキであるとも考えられます。そういう解釈をすれば、うつ病とうまく付き合っていけます。また「うつになって少し休んでいる」と考えればサポートする側もそれほど負担に感じることはありません。
「このままじゃつぶれちゃうぞ」とこころにブレーキをかけるのがうつなのです。
食事、排泄、睡眠、動作に注目する
こころが弱っているかどうかのチェックポイントとしては「食べること」がわかりやすいと思います。食べる量が減った、体重が急に落ちてきた、食欲が細るという状態があればサインとしてとらえられます。
排便にも注意しましょう。うつ状態になって自律神経系に異常が出て便秘や下痢になったりします。
睡眠障害なども現れます。「早朝覚醒」といって必要もないのに朝早く目が覚めることがあります。
着替えなどの日常生活動作がゆっくりになることもあります。
これらは生物学的に基本なことで生理的欲求にあたるそうです。ですのでここに何らかの問題が出ていないかをチェックしましょう。
これら4つのポイントはセルフチェックにもなるそうですので、選手たちにチェックするよう指導しても良いかもしれませんね。
うつ病の治療はやはり休養が一番
最初は2週間ほど練習を休みをとって様子をみる。出来るだけ選手の安心できる場所、多くは自宅です。散歩などは「自分で行きたいと思ったら」行きます。
三食は量が少なくても良いので食べてきちんと寝るようにします。
朝、明るい方に顔を向けてみるのも効果があるそうです。
そして真面目な指導者ほど原因を突き詰めたくなると思いますが、原因を探る必要はないそうです。いろんな問題が絡み合ってその症状が出ているそうなので、その症状に対処すればよいとのことです。
気をつけなければならないのが休養中にもかかわらず「レギュラーを取られてしまう」と思い隠れて練習をする選手です。
そのような選手には永島先生いわく
「スポーツをするにはエネルギーが必要で今はエネルギーを使いすぎて枯渇しているから、休んで充電する期間」と説明するそうです。
褒めるのも叱るのも具体的に
褒める時は「今日はよかった」ではなく、具体的にどのようなところがよかったのか、叱るときも具体的にどこがどう良くないのかを伝えることが重要です。
具体的に叱ることで恐怖や不安感ではなく「いいことを教えてもらった」と前向きに受け止められるようになります。
「1叱ったら2褒める」という心がけが良いそうです。
治療に来られる選手のなかには精神的な問題を抱えている場合も少なくないと私は考えているので、実際にこの記事を読ませていただいてからスポーツをしている学生にはご紹介した4つのポイントを聞くようにしています。
今回ご紹介した記事は少し古いものになり、具体的な対処法などは最新のものとは相違点もあるかもしれませんが、指導者や大人が選手に関心を持ち選手のこころの問題に対してが気が付いてあげること。その重要性は変わることはないと思います。
まず「最近様子が変だな」「なんだかおかしいな」と思ったら一声かけてあげましょう。それだけでも救われる選手はいるのではないでしょうか。
スポーツは本来教育でもなく、義務や使命でもありません。好きで楽しく行うことが本質だと思います。
好きで始めたスポーツがいつしかストレスになりそして嫌にならないように、指導者や大人は見守ってあげたいですね(^^)
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(柔道整復師・鍼灸師 森洋人 監修)