成長期のひざの痛み「オスグット病」でお悩みの方へ

こんにちは!
京都市北区 北野白梅町 円町 もり鍼灸整骨院の森です。

今年の夏はスポーツの話題で盛り上がりましたね(^^)

最近ではテニスの錦織選手の活躍、広島東洋カープの25年ぶりの優勝。
リオパラリンピックは現在も熱い戦いが続いています。今のところ銀メダル3つに、銅メダルが5つ、金メダルはまだ獲得していないようですが今後の戦いに期待したいですね!

さてスポーツが盛り上がる昨今、スポーツをしている小学生や中学生も増えてきているのではないでしょうか?

今や日本も世界と戦える国になってきているので、選手自身も親御さんも練習や指導に熱が入るところでしょう。

そこで注意したいのが子供特有のケガです。体が未熟な子供たちは大人とは違う成長期特有のケガをすることがあります。

先日ひざの痛みでお悩みの中学生がご来院されました。

病院を受診したところ「オスグット病」と診断されたそうです。
14264090_825799847556398_5618023871852065180_n
オスグット病というものを聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?オスグット病は成長期にとっても多い疾患の一つです。

今回来院された中学生は今回が2回目のオスグット病発症ということでした。病院では「成長によるものだから安静にして、痛いときや腫れた時は冷やしたらよい」と言われたそうです。

当院に来院されたころには痛みは少し治まっていて「たくさん走ると痛い」という状態でした。

しかし病院では原因などの詳しい説明があるわけでもなく、対処法を教えていただくようなこともなかったので、再発しないためにはどうしたらよいか?ということを知りたいとのことでした。

ではそもそもオスグット病とはどのようなものなのか?少し説明させていただきます。

オスグット病(オスグット・シュラッター病)とは?

成長段階の骨に繰り返しのストレスがかかることで脛骨という骨が炎症または部分的剥離(はがれる)してしまうものをオスグット病といいます。
ccf20160913
太ももの前面の筋肉は膝蓋靭帯という靭帯を介して脛骨と言われる骨につきます。太ももの筋肉をたくさん使うような運動をすると脛骨には常にストレスがかかります。

このストレスが繰り返されると、成長期で弱い骨が引き伸ばされるように損傷してしまうのです。オスグット病は11歳から14歳くらいまでの時期に起こりやすいとされています。

この時期は急激に身長が伸びるために、筋肉よりも骨の成長が早いです。骨の成長が早いと筋肉は引き伸ばされ硬くなり、硬くなった筋肉は骨を引っ張りやすくなります。

筋肉の硬さと骨の弱さが相まってこの時期にオスグット病は起きやすくなるのです。

基本的な治療は?

一般的には安静(スポーツ禁止)、正座の禁止、アイシングや整形外科では消炎鎮痛が処方されます。オスグット用のバンドを使用することもあります。

痛みが治まってきたら少しずつスポーツ復帰させるというのが基本的な治療です。

なぜ特別な固定などを行わないかというと、オスグット病は成長軟骨といって骨の成長がおこなわれている部分で起こるからです。

この場所の損傷は固定しなくても骨の成長とともに自然に治っていきます。まれに骨がくっつかないこともあるのですが、痛みがなければ放置、痛みがあれば手術で摘出します。

早く治す方法はないの?

剥がれてしまった骨自体を早くくっつける方法はありません。しかし痛みだけなら骨がくっつくのを待たずして改善することはできます。

レントゲンでオスグット病を観察すると一見骨がべりっと剥がれているように見えますが、これは骨が剥がれているというわけではありません。
ccf20160913_0002
これは「舌状突起」(ぜつじょうとっき)といって成長段階でもともと離れていた別の骨がくっつく途中経過のようなものです。一見骨が剥がれているように見えますが正常な骨の成長過程です。

オスグット病は骨の成長とともに痛みが無くなるといわれますが、ここの骨の成長が終わるのは18歳ごろ。しかし現実にはほとんどの患者さんが中学生くらいまでにオスグットを発症して、中学生の間に症状が改善します。

このように骨がくっつくのを待たずしてオスグット病の症状が改善できるということは、骨以外に痛みの原因があるのではないかと私は考えています。

オスグット病になりやすい人

ひざの関節は股関節と足首の影響を受けます。

例えばスクワットをするときは股関節、膝関節、足首といった関節が動きます。この時に股関節や足首が硬くなればひざに負担がかかってしまいます。

オスグットの選手や子供にスクワットをさせるとうまくできないことが多いです。この場合は股関節と足首が硬いか、うまく使えていない可能性があります。
14264859_825457527590630_3672669252679747397_n
(股関節、足関節がうまく使えずに後方重心になっている)
このようなスクワットではひざに過剰なストレスがかかり筋肉や靭帯を痛めてしまいます。股関節やひざ関節の動きを改善し正しいスクワット姿勢をとれるようにすることが大切です。
14291874_825457530923963_6994764891219924000_n
(重心が真ん中にあり、足全体に力の入る良いスクワット)

当院でのオスグット病の治療

当院での基本的な考え方は、骨を引っ張っている筋肉を柔軟にすること。しかし筋肉を無理に引っ張ったり、伸ばしたりすると炎症を起こしているところが直接伸ばされて余計に痛くなることもあるので注意が必要です。

治療で大切なことは、足首と股関節を動きやすくすること。それにより体の重心バランスが良くなり、ひざ周りの筋肉の負担を減らし筋肉を働きやすくすることです。

ストレッチには注意しましょう!

オスグッド病の場合は通常のひざのストレッチをしてしまうと痛みが悪化することがりますので十分に注意してください。

もしひざのストレッチをされる場合はこのようなストレッチをしましょう。このストレッチでは炎症を起こしている場所に負担をかけずに太ももの筋肉をストレッチできます。

「伸ばしたい方の足を上にします。下の足はしっかりと抱えて骨盤を固定。伸ばす方の足の股関節とひざは十分に曲げておきます。この状態からひざの角度は変えずに股関節だけを伸ばすようにストレッチします」
14212758_825457467590636_1834868345033982517_n
14355779_825457484257301_4750950110852870135_n

オスグット病は放置せずにちゃんと治療したら早く良くなりますよ!

オスグット病の治療は安静やアイシングだけではありません。柔軟性を高め身体の使い方を覚えることも重要ですし、効果的なストレッチもあります。

当院の整体治療では、手技によりひざの腫れを早く引かせることもできます。股関節と足首の整体と同時に行うことでとっても良い効果が出ます。オスグット病の早期改善は当院が自信を持って提供できる治療のひとつです。

オスグット病で思うように練習ができない、痛みのために満足なプレーが出来ないという方はぜひ当院にご相談ください。

ご質問やお問い合わせはLINEでも承っております。

 

お悩みの方はぜひご相談ください。

(柔道整復師・鍼灸師 森洋人 監修)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です