藤浪投手と大谷投手のピッチングフォームの違いと、そこからみえる投球動作指導。

こんにちは!
京都市北区で野球肘や野球肩の治療、投球動作指導などをおこなっております、もり鍼灸整骨院の森です(^-^)

少し前にネットニュースで阪神タイガースの藤浪投手が2軍で調整中との記事を見ました。
藤浪投手のコントロール問題はよく取り上げられていますね。

一度、藤浪投手の投球動作をじっくり分析してみようと思いyoutubeで動画を探すと、
「藤浪投手と大谷選手の比較」というものがあり、比べてみるととても分かりやすいですね。

藤浪投手は、長身であり手足が長いことや、数を投げないと調整できないことがコントロール不良の原因といわれているようですが、本当にそれだけでしょうか?さっそくみていきましょう!

まずこちらの画像を見比べてみてください。

骨盤に注目してみましょう。
大谷選手は骨盤がしっかりと起きています。これを骨盤の前傾といいます。

次に藤浪投手を見てください。腰が丸まり骨盤が後ろに倒れています。これを骨盤の後傾といいます。
足を上げきった時点では両者にさほど差はないのですが、左足を下していく際に明らかな差が出ます。
この骨盤の後傾は、身体の早い開きの原因になります。

次にこの写真を見てください。

大谷選手は重心がまっすぐなのに対して、藤浪投手は後ろに倒れそうな感じに見えないでしょうか?
この写真からは重心がかかとに乗り後方重心になっていることが伺えます。
これは先ほどの骨盤後傾の結果起こるものです。

次にこの写真の右足に注目しましょう。

大谷選手は内ももが見えているのに対し藤浪投手は膝がおれて内ももが見えません。
これは骨盤がはやく投球方向を向く(開いている)証拠です。

次にこの写真を見てみましょう。

藤浪投手の左膝が外側に倒れているように見えます。
いわゆる「ひざ割れ」の状態です。

これは重心が後方になることでファースト側に体が流れることが原因だと考えられます。
写真をとる角度も少しだけ違うような気がしますが、それでもその差はっきりしています。

膝が外側へ倒れると、踏み出し足(左足)の股関節で体重を受け止めにくくなります。
踏み出し足の股関節で体重を受け止めることができると、下半身の力をスムーズに上半身に伝えることができますし、上半身がぶれにくくなるのでコントロールも良くなります。

ちなみに後方重心になりひざ割れを起こしやすい投手は、インステップでひざ割れを防ぐことがあります。
藤浪投手がインステップであり、それを改善したことは有名な話ですね。

しかし、結果として起こっているインステップだけを改善してしまうと余計に投球のバランスを崩してしまう恐れがあります。

さて今度はリリース後の写真です。

大谷選手の腰は伸びているのに対して、藤浪投手は腰が折れています。
左膝はさらに外側に倒れているようです。

藤浪投手はフォロースルーで「腕が体に巻き付くように」というイメージを持っていると何かの記事で読みました。
確かに腕が体に巻き付いているように見えます。
しかし下半身の重心移動が不足し、左足に体重が乗りきっていないように見えます。

横からの画像を比較してみましょう。

大谷選手に比べて藤浪選手の上半身が前に突っ込んでいるのが分かります。
これは下半身の重心移動の不足を上半身でカバーしていると考えられます。
いわゆる「上体の突っ込み」です。

フォロースルーで腰が折れてしまうのもこの上体の突っ込みが原因だと考えられます。
もしかすると「腕が体に巻き付くように」というイメージを持つことで下半身と上半身のバランスを保っているのかもしれません。

ここで少しまとめると
骨盤の後傾→後方重心→早い開き→ひざ割れ→上体の突っ込み→腰折れ
というような流れになっているのが分かります。

つまり、一番初めに起こっている「骨盤の後傾」がその後の問題を引き起こしている可能性があるということです。

インステップや上体の突っ込みというのはバランスをとるために行っていることですので、そこだけを改善しようとすると逆にパフォーマンスを落とす可能性があります。

問題を本質から改善するためには「骨盤の後傾」を改善する必要があるのではないでしょうか。

つい先日『藤浪投手「脱力投法」で復活』というような記事を見かけたので、そのピッチングを観察しましたが本質は改善されていませんでした。

骨盤の後傾を改善するためには、股関節や体の使い方を改善する必要があります。

しかし、骨盤の後傾というのは骨格のタイプによるものでもあり、長年の癖もあります。

どこをどれだけ改善する方が良いのかは、慎重に行う必要があります。(過剰に前傾させると間違いなくバランスを崩します)

改善が難しければインステップに戻すのも一つかもしれませんね。

「インステップだから悪い」

「自分はインステップを改善したら良くなった。だから君もそうしなさい」

指導する側がそれではまずいのではないでしょうか。

投球動作を指導する際は、イメージの問題か?体の使い方の問題か?筋力や柔軟性の問題か?など「なぜそうなったのか?」を考えることが大切です。

人には個性があり教科書通りとはいかない。それが難しくも面白いところですね(^^)

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(柔道整復師・鍼灸師 森洋人 監修)

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