大和選手のFAから見えてくる小中学生に知ってほしい「指導者との相性で選ぶ」チーム選びのポイント

こんにちは!
京都市北区 北野白梅町 円町近く もり鍼灸整骨院の森です(^_^)

阪神タイガースの大和選手、FAで横浜に行くことが決まりました。
実は私、大和選手とは同じ高校で同じ野球部で、一緒に甲子園で戦った仲間なんです。
だから、大和選手はずっと気にしていました。

内心、「大和選手の個性がマッチしていないのではないか」と思っていたときにFAでの移籍。正直、「やっぱりな」という印象でした。
阪神のチーム方針は打撃と若手の育成です。となると守備を特徴としている大和選手は活躍の場が限られる可能性が高いです。阪神と比較すると、横浜DeNA は「守備力の向上」という課題があるようです。
このように、選手の特性とチームの方針、監督の考え方などがマッチするとよい結果になる可能性もありますし、その逆もあるでしょう。
大和選手をよく知る私は、今回の移籍は正解だったんじゃないかなと思っています。そのあたりはまた後ほど詳しく書かせていただきますね。

実は、チーム選びには
① 自分の才能(センス)の特性を知る
②自分の選手タイプを知る
③指導者の特性を知る
④自分がどのタイプの指導者が必要か理解する
という4つのポイントがあるのです。
ひとつずつ説明していきますね。

 自分の才能(センス)の特性を知る

実はスポーツにおいて「センス」というのにも種類があります。

・瞬発力タイプ

スピードがあって俊敏な動作が得意な選手。長距離走は苦手だが、短距離が速いというのはこのタイプの典型です。

・器用タイプ

ものごとの習得が早く、見て覚えるのが得意だったり、まねるのが得意だったりする選手。
身体をコントロールする感覚が優れていると思われます。

・フィジカルタイプ

身体が強く、大したトレーニングをしなくてもパワーを持っている選手。
練習をすればすぐに筋肉がつくタイプでもあります。

・努力タイプ

根気があり、字のごとく努力ができる選手。
このタイプの「努力」は本当に次元が違います。例えば私なら「素振りを1000回しろ!」と言われると、途中で飽きてしまうので「100回×10セット」にしようとか考えます。
努力タイプの選手は1から1000まで数えながら素振りするのが「当たり前」なのです。

これは一つだけを持っているわけではありません。
例えば私は、短距離はそこそこ速く、そしてスイングやピッチングなどはそのフォームを見たらすぐに習得できるタイプでしたので、「瞬発力+器用」という特性の選手だったと言えます。

ちなみに大和選手も「瞬発力+器用」という特性でしょう。器用さは群を抜いていました。
もちろん、この特性にも強弱があります。足が速いと言っても、それ以上に速い選手もいます。
ここで書いてる「センス」「才能」は他人と比較するだけでなく、自分の中でどの要素が秀でているかを知るための分析です。

自分の選手タイプを知る

次に、自分がどんな選手タイプを考えてみましょう。
実は選手の分類は「センスの有無」「努力できるか否か」によって決まります。

①センスは「ない」が努力は「得意」タイプ

別段、他人よりも秀でたものがあるわけではないけど、真面目で練習は休まず、コツコツ努力できるタイプです。
こういう選手は、すぐに成果は出ませんので遅咲きではありますが、腐らず競技を続けることでそれなりのレベルの選手になることは可能だと思います。

②センスは「ある」が努力が「苦手」タイプ

センスの度合いにもよりますが、「ここ一番」に弱い選手になることもあります。もちろん、センスが異常なほど長けている場合は別です。ただ、それでもギリギリ競ったところでは次に紹介するタイプに勝つことができないでしょう。

③センスは「ある」し「自分が納得すれば努力できる」タイプ

例えば、このトレーニングをするとスイングスピードが上がるとか、身体の開きが抑えられるとか、理由が分かって自分に必要だと思えば努力できるタイプです。
ここにセンスが加わればトップレベルの選手になる可能性もあります。

④センスも「ある」し努力も「得意」タイプ

こういうタイプの選手がトップになるのでしょう。イチローや松井秀喜がこのタイプです。

⑤センスは「ない」が「自分が納得すれば努力できる」タイプ

実際、小中学生にはこのタイプが多いのではないでしょうか。
こういう選手にトレーニングや練習の必要性を納得できるようにうまく指導できればチームの底上げができるでしょう。

⑥センスは「ない」努力も「苦手」タイプ

野球以外で努力できるものを探したほうがいいでしょう。

大和選手は、同級生だったから分かるのですがセンスは本当に抜群です。
当時、守備練習を見ていると感動すら覚えました。ただ、彼は納得しないとやらないタイプでもありました。

高校時代、守備練習などで監督から檄が飛んでもふてくされた顔をしている時がありました。監督は基本に忠実な守備を指導しますが、彼はそれが納得いかなかったのでしょう。

これは基本に忠実にプレーするより、身体が動きやすいようにプレーしたかったのではないでしょうか。
センスが突出した選手にとって自分の感覚を無視した動きというのは、これ以上ない苦痛だったのかもしれませんね。
バッティングフォームの修正などは、自分の感覚に問いかけながら黙々と練習をこなしていた印象があります。

このように成長するにはセンスと努力が必要です。「何となく」とか「どちらかというと」でもいいのでどのタイプなのか考えてみてください。

ただ私の経験上、努力すれば必ず報われるわけではないですが、結果を出している選手は必ず努力をしています。
競技レベルにもよりますが、今のレベルより上で闘って勝ちたいのなら、努力は必要最低条件になってくるでしょう。

指導者の特性を知る

次に指導者の特徴です。これも大まかに、ですが4つのタイプにまとめてみました。

「経験豊富なスパルタタイプ」

指導者がすごい人で自身の経験からスパルタな指導をおこなう場合です。
阪神の金本監督はこのタイプなのではないでしょうか。自身の経験をもとにしっかりと量をこなすスパルタ的な指導をおこなう指導者、もしくはチーム方針です。

「経験豊富で柔軟タイプ」

指導者がすごい人で自身の経験にとらわれず選手に合わせて指導をおこなう場合です。ニュースでみる限り、阪神の掛布元2軍監督はこのタイプといえます。
自身の経験もあるが選手の特徴に合わせた指導をおこなう指導者、もしくはチーム方針です。

「平凡だが勉強熱心タイプ」

指導者は平凡だが勉強して指導がうまい場合。指導がうまいかどうかは分かりませんが勉強しているという点では日ハムの栗山監督はこのタイプといえるのではないでしょうか。
効率的な練習やトレーニングを取り入れたり、時代に合わせて柔軟な対応を行うような指導者、もしくはチーム方針です。

「平凡だが礼儀、伝統を重んじるタイプ」

指導者は平凡で精神論や根性論を大切にしている場合。プロの監督では例えられませんが、小中学校やクラブチームなどの教育的な考えを持つチームに多いタイプではないでしょうか。
走り込みや練習時間が長い一方、礼儀や伝統を重んじる指導者、もしくはチーム方針であることが多いです。

これは、どの指導者のタイプが良い悪いということではなく、選手の特性と同じであくまでも「特徴」だとお考えください。

自分がどのタイプの指導者が必要か理解する

自分の特性がわかり、指導者の特性がわかれば、自分がどのタイプの指導者と相性がいいかを考えていきましょう。

① センスは「ない」が努力は「得意」タイプの場合

センスがない分、努力でカバーしようと思いがちですが、努力の方向性を間違えてしまうと無駄な努力になる可能性もあります。
このような選手は言われなくても努力ができるので、勉強熱心な指導者やチームでより的確な指導を受けセンスを伸ばすと良いでしょう。

② センスは「ある」が努力が「苦手」タイプの場合

努力が苦手であれば、嫌でも頑張らないといけないスパルタ、根性論者の下でも良いかもしれません。
このような選手は手を抜くこともうまいので、少しやりすぎくらいが丁度よいです。

③ センスは「ある」し「自分が納得すれば努力できる」タイプの場合

このような選手は、納得のいく練習やトレーニングを行う環境ではすごく能力が伸びる可能性があります。
センスのタイプが指導者と同じで、さらに経験が豊富であればより吸収して伸びる可能性があります。

④ センスも「ある」し努力も「得意」タイプの場合

このような選手はどのような環境でも成長できるでしょうが、努力が出来ることを考えると、やはり方向性を間違えないように柔軟な指導者、勉強熱心な指導者が合っているでしょう。

⑤ センスは「ない」が「自分が納得すれば努力できる」タイプの場合

自身に経験がなくてもトレーニングや練習の必要性を納得できるようにうまく指導してくれる指導者の下だと成長しやすいでしょう。

⑥ センスは「ない」努力も「苦手」タイプの場合

その競技で成長することは困難でしょうから、楽しく野球ができるような環境に身を置くことが野球を嫌いにならず続けることができるでしょう。

例えば大和選手は、同級生だったから分かるのですがセンスは本当に抜群です。
あれがプロに行く才能といわれれば納得できます。

母校の高校は守備を大切にするチームで、そこそこスパルタの学校でした。
先輩達も守備がうまかったので、器用で瞬発力のある大和選手にはよい環境で、嫌でも頑張らないといけない適度なムチが成長させてくれたかもしれません。
これがプロに行けた理由の1つでもあると思います。

しかし、先述したように大和選手の場合は自分で納得できないと努力しないタイプです。
金本監督のようにカリスマ性のある監督でも、プレースタイルの違う選手なので「この指導は自分に必要なのか?」という考えを持つかもしれません。
方向性が合えばスパルタでも良いかもしれませんが、努力の方向性を間違えてしまうと能力を伸ばすことは難しいでしょう。

ニュースや記事をみる限り、横浜ラミネス監督は無駄な練習はさせないとか、スモール野球を大切にするとか、選手を我慢して起用するなどの柔軟な考え方を持っているようです。
だから私は横浜に行ったのは正解だなと思うのです。

私で考えると、センスはあまりないが努力はそこそこ出来る、センスの種類は瞬発力と器用。
私は中学代から筋肉やトレーニングの本を読んでいました。練習道具なども自分で作ったりして自分で考えて練習を行う方でした。
単にスパルタではなく、理にかなった指導やトレーニングを行うチームの方が努力の方向性を間違えないので良かったかもしれません。

まとめ

一番の理想は自分のセンスの特性とチームが求めるものが合致していて、なおかつ自分の選手タイプと指導者タイプの相性が良いところを選択することです。
もちろん、全部合致することは難しいとは思います。

そういう場合は、「何が譲れないか」「何を一番に求めるか」を考え、妥協できるところは妥協し、チーム選び、学校選びをしてみてはいかがでしょうか。
相性が合わずに、選手としての可能性がなくなってしまうのは悲しいことです。
ぜひ一度、じっくり考えてみてください。

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(柔道整復師・鍼灸師 森洋人 監修)

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