野球肩がマッサージや鍼治療で良くならない理由とは?

こんにちは!
京都市北区 北野白梅町 円町近く もり鍼灸整骨院の森です。

プロ野球のオープン戦も始まりましたね~
今年もたくさんの注目選手がいるので本当に楽しみです♪

さて、2月も後半になると、野球選手たちはボールを使った練習や実戦形式の練習も増えてきます。
その影響もあり肩や肘を痛めた選手の来院が多くなってきました。

当院にはたくさんの野球肩に困っている選手が来院されます。
その中には、マッサージや鍼治療を受けているけどなかなか良くならない、そんな選手も少なくありません。

実際にはマッサージや鍼治療で良くなる選手もいるのでしょうが、残念なことに、「ある特徴」を持った選手はマッサージや鍼治療を受けてもなかなか良くならなかったり、かえって悪化するケースもあります。

そこで今回は、自分の野球肩はどんな特徴があって、どんな治療を受けるべきか?ということがわかってもらえるようにお話しをさせていただきます。
自分にあった治療を受けることができれば、あなたの肩の痛みもきっと良くなるでしょう。

マッサージや鍼治療で一時的には良くなるが…

私はこれまでたくさんの肩の治療をしてきました。そしてかつてはマッサージや鍼治療をメインに施術をおこなってきた治療家の一人でもあります。
マッサージや鍼治療で良くなったものもありますが、それでは良くならない痛みがあったことも事実です。

保険で治療していた修業時代

当院は完全予約制の自費治療専門院ですので「治療しているのに治らない」とか「何か月も何年も前から」なんていう、本当に悪い状態の選手も多くご来院されます。
修業時代から肩の痛みは診ていました。しかし当時は保険で安く治療をしていたので、軽症の痛みの選手の割合が多かったように思います。
肩に張り感、違和感、少しの痛みがあるといった軽いものだと、マッサージや鍼をすることで血流が改善し、よくなるものもありました。

しかし中には重症のものもあり、そのような選手にマッサージや鍼治療をおこなうと、確かに硬くなっている筋肉は柔らかくなって選手も「楽になった」といって帰っていきます。
しかし2~3日後に来てもらうと、また元の状態に戻っている、そんなことの繰り返しをこれまで何度も経験してきました。

私はなぜマッサージや鍼治療をして筋肉が柔らかくなっているのに痛みが良くならないのか?と考えるようになりました。
そして、ある答えにたどり着きました。

ゆるい肩「ルーズショルダー」

実はなかなか良くならない選手の多くが「力が入りにくい」とか「肩が抜けそうな感じがする」といいます。
これは「ルーズショルダー」といい肩の関節がゆるく、肩を痛めやすい選手の特徴です。
一般的にはインナーマッスルが弱いのが原因とされます。

(プロメテウス解剖アトラス第2版より)

実は、このゆるい肩の選手にマッサージや鍼をおこなうと余計に肩がゆるくなってしまうケースがあるのです。
ゆるさが増して関節が不安定になると筋肉に負担がかかり、痛みが良くなるどころか逆に悪くなることだってあります。

なぜルーズショルダーになってしまうのか?

生まれつき肩の関節がゆるい選手もいます。
ただそれだけでは痛みを引き起こす可能性は低く、多くの場合投げすぎや、フォームが悪く、極度の筋疲労を起こします。
始めは肩の張り感や、違和感といった感じですが、その状態で投げ続けると筋肉は疲労し力が弱くなり肩がゆるくなっていくのです。
一度弱くなった筋肉は安静にしていても簡単には回復しません。よって肩がゆるくなると治りにくい野球肩になるのです。

ルーズショルダーの治療

治りにくい野球肩であるルーズショルダーは、ご紹介したようにマッサージや鍼治療では良くなりにくいです。
一般的なルーズショルダーの対処法は、インナーマッスルトレーニングをおこなうことだと言われています。
当院でも指導することもあり、必要なトレーニングだとは思います。
しかし、極度の筋疲労を起こしている状態でゆるくなっている筋肉をトレーニングするのは少し危険です。
まずは、疲労によって弱くなった筋肉を回復させなければなりません。

筋肉の働きを回復させる「神経筋無痛療法」

当院では弱くなってしまった筋肉の働きを回復させる手技である「神経筋無痛療法」という治療をおこなっております。
神経筋無痛療法をおこなうようになってから重症のものにもしっかりと対応できるようになりました。
この治療は、神経と筋肉のつながりを活性化させ筋肉の働きを正常化するというものです。

例えば、野球肩の選手のほとんどは、利き腕の力が弱くなっています。
本来100%の力を持っている筋肉が50%ほどしか使えていないという状態です。

治療前にどれくらい力が入るかを検査し、治療後にもう一度検査をすると力が入りやすくなるので、治療を受けた選手や、治療をみていた親御さんも驚かれます。
力が入りやすくなれば関節が安定し、ボールにしっかりと力を伝えることができます。すると筋肉に負担もかからないので痛みも良くなっていくのです。

自分にあった治療を受けていますか?

先日も、「鍼治療を受けているが野球肩が治らない」というご相談をいただきました。
まだ診察していませんがもしかするとルーズショルダーになっているかもしれません。

単に肩が張ってとか、違和感が、という程度ならどのような治療でも良くなる可能性はあります。
ただし、確実に痛みとして感じているものや、投げられないくらいの痛みをおぼえているものは、治療の方法もしっかりと考えなければなりません。
もしも「治療を受けているけど良くならない」という方は一度治療の方法を考え直してみましょう。

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(柔道整復師・鍼灸師 森洋人 監修)

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