新社会人必見腰痛を放置しない簡単ケアで快適デスクワーク

 

 

1:はじめに

 

新社会人としての生活が始まり、デスクワークの時間が一気に増える方が多くなる時期です。

「最近、腰が重だるい」「長時間座っていると痛みを感じる」「帰宅後も腰の違和感が取れない」

など、デスクワークによる腰の不調に悩まされている方が年々増えています。

私の治療院にも、社会人1年目の方が「仕事を始めてから腰痛が酷くなった」と来院されるケースが

少なくありません。

 

特に4月から6月にかけては、そのような相談が急増する時期です。

新しい環境でのストレスや緊張も相まって、体の不調を感じやすい時期と言えるでしょう。

実は、デスクワークによる腰痛は、早い段階で適切な対策を取ることで、十分に予防・改善ができます。

しかし、「仕事が忙しい」「我慢すれば治る」と放置してしまうことで、症状が慢性化し、

日常生活にも支障をきたすケースも少なくありません。

 

特に社会人としてのスタートダッシュを切りたい時期だからこそ、体のケアは非常に重要なのです。

このブログでは、新社会人の皆さんが知らず知らずのうちに行っている腰痛を悪化させる行動や習慣、

そして具体的な対策方法をご紹介します。

正しい椅子の使い方から、簡単に実践できるストレッチまで、忙しい毎日の中でも無理なく続けられる

方法をお伝えします。

腰痛に悩まされることなく、快適なデスクワークライフを送るためのヒントとして、

ぜひ最後までお読みください。

 

2:新社会人が気づかぬうちに腰痛を悪化させてしまう原因とは

 

 

新社会人が腰痛に悩まされる原因には、いくつかの特徴的なパターンがあります。

これらは一見些細なことのように思えますが、長時間・長期間にわたって続けることで、

徐々に腰への負担となっていくのです。

 

まず最も大きな要因は、「長時間同じ姿勢を続けること」です。

デスクワークでは、集中するあまり同じ姿勢で何時間も作業を続けてしまいがちです。

人間の体は元々、動くことを前提に設計されています。

同じ姿勢を続けることで、特定の筋肉に負担がかかり続け、血行も悪くなります。

その結果、筋肉の疲労や緊張が蓄積し、腰痛へとつながるのです。

 

次に、「不適切な座り方」も大きな問題です。

特に多いのが、浅く腰掛ける姿勢や、逆に深く腰掛けすぎてスマートフォンを見るように前かがみになる

姿勢です。

このような姿勢では、腰椎(背骨の腰の部分)に大きな負担がかかります

腰椎には本来、緩やかなS字カーブがあり、これが背骨への衝撃を吸収する役割を果たしています

不適切な座り方でこのカーブが失われると、腰椎への負担が増大し、腰痛の原因となります

 

また、意外と見落としがちなのが「椅子やデスクの高さの不適合」です。

特に新社会人の場合、先輩や上司から引き継いだデスクや椅子をそのまま使用していることが多く、

自分の体型に合っていないケースが少なくありません。

椅子が高すぎたり低すぎたりすると、無意識のうちに不自然な姿勢を取ることになり、それが腰痛の原因

なります。

 

さらに、「運動不足」腰痛を悪化させる要因の一つです。

学生時代に比べて運動する機会が減り、体の柔軟性や筋力が低下することで、腰への負担が増加します。

特に腹筋や背筋などの体幹筋が弱まると、腰を支える力が不足し、腰痛のリスクが高まります。

 

加えて、「ストレスや緊張」も腰痛と密接に関連しています。

新しい環境での緊張や責任感から、知らず知らずのうちに体に力が入ってしまうことがあります。

特に筋肉は緊張しやすく、それが慢性的な腰痛につながることもあるのです。

これらの原因は、単独で存在することもありますが、多くの場合は複合的に作用しています。

例えば、不適切な椅子で長時間作業を続けることで運動不足となり、さらにストレスも加わる、といった

具合です。

こういった環境は与えられたものも多く、自分では変えられないこともあると思います。

次の章では、これらの問題を解決するための具体的な方法についてお話ししていきましょう。

 

3:腰痛を防ぐための椅子やデスクの正しい使い方と調整方法

腰痛予防の第一歩は、正しい作業環境を整えることです。

特に椅子とデスクの調整は、長時間のデスクワークを快適に行うための基本となります。

ここでは、具体的な椅子とデスクの使い方と調整方法についてご紹介します。

 

まず、椅子の高さ調整最も重要です。

理想的な椅子の高さは、足が床にしっかりと着き、膝が約90度に曲がる位置です。

足が宙に浮いてしまうと、腰や太ももに余計な負担がかかります。

反対に、椅子が低すぎると、膝が高い位置になり、骨盤が後傾して腰への負担が増します。

新しい職場では、まず最初に椅子の高さを自分に合わせて調整しましょう。

 

また、椅子に深く腰掛けることも大切です。

お尻を椅子の奥までしっかり入れ、背もたれに背中全体を預ける姿勢が理想的です。

この時、腰と背もたれの間に隙間ができる場合は、小さなクッション丸めたタオルを入れることで、

腰椎の自然なカーブを保つことができます。

 

背もたれの角度にも注意が必要です。

多くのオフィスチェアには、背もたれの角度を調整する機能が付いています。

長時間のデスクワークでは、やや後ろに傾いた角度(約110度)腰への負担を軽減すると言われています。

ただし、キーボード入力など前傾姿勢が必要な作業の場合は、背もたれを起こした状態が適しています。

作業内容に応じて、時々角度を変えることも効果的です。

 

肘掛けがある椅子の場合その高さも重要です。

肘掛けはデスクと同じ高さか、わずかに低い位置が理想的です。

これにより、肩の緊張を和らげ、上半身の重さを分散させることができます。

肘掛けが合わない場合は、使用しないか、別途アームレストを購入することも検討しましょう。

 

次に、デスクの高さと配置についてです。

デスクの高さは、椅子に座った状態で、肘が約90度に曲がる位置が基本となります。

腕が上がりすぎたり、下がりすぎたりすると、肩や背中の筋肉に余計な負担がかかり、それが腰痛に

つながることもあります。

デスク上のパソコンの配置も重要です。

モニターは目線の高さか、やや下に設置することが理想的です。

目線より高いと首を反らす姿勢になり、それが姿勢全体の崩れにつながります。

 

また、モニターとの距離は、腕を伸ばした時に指先が画面に触れる程度(約40~50cm)が適切です。

キーボードとマウスの位置にも注意が必要です。

これらは肘の真下に来るように配置し、操作時に腕が大きく動かないようにします。

書類を見ながら入力する場合は、書類スタンドを使用して、できるだけ目線の移動が少なくなるよう工夫しましょう。

これらの調整に加えて、長時間同じ姿勢でいることを避けるための工夫も重要です。

例えば、30分ごとに姿勢を変える、1時間に一度は立ち上がって軽く体を動かすなど習慣を取り入れることで、

腰への負担を大きく軽減することができます。

 

4:1日5分でできる腰の疲れを和らげるストレッチと体操

忙しい仕事の合間や帰宅後に実践できる、簡単なストレッチ体操をご紹介します。

これらは特別な道具を必要とせず、短時間で効果的に腰の疲れを和らげることができます。

日常的に取り入れることで、腰痛の予防と改善に役立てましょう。

まず、オフィスでできる簡単なストレッチから始めましょう。

 

椅子に座ったまま行える「骨盤回し」は、腰の緊張を和らげるのに効果的です。

背筋を伸ばして椅子に深く座り、両手を腰に当てます。

そこから骨盤を前後左右にゆっくりと回します。

時計回りと反時計回りを各5回ずつ行いましょう。

このストレッチは血行を促進し腰の筋肉をほぐす効果があります。

 

次に、「キャットアンドカウ」と呼ばれるストレッチです。

これは四つん這いになって行うものですが、オフィスでは難しいため、椅子に座った状態でアレンジして行います。

背筋を伸ばして座り、吸う息と共に背中を反らせ、吐く息と共に背中を丸めます。

この動きを5~10回繰り返すことで、背骨全体の柔軟性を高め、腰への負担を軽減することができます。

 

デスクでできる「ひねりストレッチ」効果的です。

椅子に深く座り、片方の手でもう片方の膝を持ちます。

そこから、上体をゆっくりとひねります。

この時、呼吸を止めずに、約10秒間姿勢を保ちます。

左右交互に3回ずつ行いましょう。

このストレッチは腰回りの筋肉をほぐし、血行を促進する効果があります。

 

帰宅後に行うストレッチとしては、「膝抱え」簡単で効果的です。

仰向けに寝て、両膝を胸に引き寄せ、両手で抱えます。

この姿勢を15~20秒保ち、ゆっくりと元に戻します。

これを3回程度繰り返すことで、腰の筋肉を伸ばし、リラックスさせることができます。

 

また、「ブリッジ」と呼ばれる体操も腰痛予防に効果的です。

仰向けに寝て膝を立て、お尻を持ち上げます。

この姿勢を5秒間保ち、ゆっくりと下ろします。

これを5~10回繰り返すことで、腰を支える筋肉を強化することができます。

 

さらに、「腹式呼吸」腰痛緩和に役立ちます。

仰向けに寝て、両手をお腹に置きます。

鼻から息を吸いながらお腹を膨らませ、口から息を吐きながらお腹をへこませます。

この呼吸法を10回程度繰り返すことで、体全体の緊張をほぐすことができます。

これらのストレッチと体操は、一度に全て行う必要はありません。

その日の体調や時間に合わせて、できるものから少しずつ取り入れていきましょう。

特に、長時間同じ姿勢を続けた後や、腰に疲れを感じた時すぐに実践することで、腰痛の悪化を防ぐことができます。

 

5:まとめ

新社会人として迎える初めてのデスクワーク生活。

この時期に正しい知識と習慣を身につけることで、将来的な腰痛リスクを大きく減らすことができます。

この記事でご紹介した内容を実践することで、腰痛に悩まされることなく、快適な職場生活を送ることができます。

特に重要なのは、「予防」の意識を持つことです。

 

腰痛は一度発症すると長引きやすく、仕事のパフォーマンスにも影響を与えます。

「まだ若いから大丈夫」という考えは危険です。

むしろ、若いうちから正しい姿勢や環境づくりを意識することで、長期的な健康を維持することができます。

また、小さな変化から始めることも大切です。

椅子の高さ調整や定期的な姿勢の変換短時間のストレッチなど、日常の中で無理なく続けられることから

取り入れていきましょう。

継続することで、必ず効果は現れてきます。

 

さらに、仕事以外の時間も大切にしましょう。

適度な運動や十分な休息は、腰痛予防だけでなく、心身の健康維持にも欠かせません。

特に、週末には体を積極的に動かす時間を作ることで、デスクワークによる体の凝りや緊張を解消することができます。

ただし、以下のような症状が現れた場合は、早めに専門家への相談をお勧めします:

腰痛が2週間以上続く

痛みが足にまで広がる

痛みで夜眠れない

腰を動かすと痛みが強くなる

痛みに加えてしびれがある

当院では、このような症状でお悩みの方々のご相談を随時承っております。

症状の原因を丁寧に分析し、それぞれの方に合った改善プランをご提案させていただきます。

また、職場での姿勢や環境についても、具体的なアドバイスをさせていただきます。

社会人としてのスタートラインに立ったこの時期だからこそ、体のケアについても意識してみませんか?

腰痛のない健康的な毎日は、充実した仕事生活の基盤となります。

不安なことや気になることがありましたら、今すぐご来院の予約をお取りください。

 

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(柔道整復師・鍼灸師 森洋人 監修)

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