みなさんこんにちは!
京都市北区 もり鍼灸整骨院 院長の森です。
当院では足の治療を専門的におこなっており、中でも外反母趾にお悩みの方はたくさんいらっしゃいます。
外反母趾になると、パンプスやヒールなどの女性らしい靴も履けなくなりますし、ひざや股関節の痛み、腰痛や肩こりなど足の痛み以外のさまざまな症状を引き起こす可能性もあります。
女性らしくそして健康的な毎日を過ごすためには、足のトラブルを解決することはとても大切なことです。
当院に来られる患者さんの中には、ヒールやパンプスが履けなくなって困っている方がたくさんいます。
中にはそのような靴を履くことをあきらめている方も少なくありません。
今回は、そんな「ヒールやパンプスをもう一度はきたい」という方のために、また好きな靴が履けるようになるための方法や、ストレッチについて説明させていただきます。
親指の痛みはきちんと対処すればほとんどの方がよくなられます。そしてそうなればまた好きな靴が履けるようになるでしょう。
目次
足の親指が痛くなる理由
足の親指がいたくなる一番の理由は、足の親指が硬くなってしまうからです。
次にご紹介するような悪い歩き方や、足のアーチの低下があると、足の親指は硬くなってしまいます。
悪い歩き方
足の親指に負担のかかるような歩き方をしていると、痛みや足の指が変形する原因になります。
負担のかかりやすい歩き方とは、足の親指が外側にねじれるような歩き方です。
通常の歩き方では、足の親指は上下に動きますが、親指が変形するような人の歩き方は、左右方向(横方向)への動きが大きくなります。
このような歩き方の人は、かかとが内側に倒れる「過回内足(かかいないそく)」という状態になっています。
かかとが内側に倒れると、歩くときに指先が外側を向いてしまいます。この歩き方を長く続けていると、親指の負担になりますし、次第に骨も外側に変形してきます。
足のアーチの低下
足のアーチというとほとんどの方が足の「縦アーチ」を想像するでしょう。
実は足には3つのアーチがあり、外反母趾と一番関連のあるのは「横アーチ」といわれるものです。
この横アーチが低下したものを「開帳足(かいちょうそく)」といいます。
足の構造上、横のアーチが低下すると、相対的に指は中心に向かって寄ってくるような形になります。
横アーチの低下は、運動不足による足の筋力不足だったり、「浮指」といって、指をうまく使えないような身体のバランスが原因だったりします。
このように歩き方が悪かったり、足の横アーチが低下したりすると足の親指に負担がかかり、親指の関節も硬くなります。
親指の痛みを治すには
根本的に外反母趾を治すには、今ご紹介した歩き方や、横アーチを改善しなければなりません。
ただ、痛みを早く治しヒールやパンプスを履くためには、まずは硬くなった足の親指を柔らかくするこが大事です。
足の親指を柔らかくするポイントは2つあります。
1つ目は足首を柔軟にすることです。
足の親指の筋肉やスジ(腱)というのは、足首をまたいで「ふくらはぎ」につながっています。
親指の関節が硬い人は、指からふくらはぎまでの筋肉が硬くなり、結果として足首が硬くなっていることが多いです。
つまり、足の親指を柔らかくしたければ、足首やふくらはぎを柔らかくすることが大事だということです。
ヒールやパンプスを履かれる方は、かかとが上っているのでふくらはぎの筋肉が硬くなっている人が多いです。
2つ目は足の甲の関節を柔軟にすることです。
足の甲の関節を専門的には「リスフラン関節」「ショパール関節」といいます。
これらの関節がよく動くと、やわからかなクッションのような役割を担うようになるので、足の負担を軽減することができます。
ヒールやパンプスは、スニーカーとは違いクッション性がないので、これらの関節も固まりやすいです。
このポイントを踏まえた、足の親指が柔らかくなるストレッチをご紹介します。
足首のストレッチ
まず5cmほどの踏み台を用意しましょう。
分厚い本でも構いませんし、バスタオルを何枚か重ねてもらっても結構です。
台の上に足の前半分をのせます。かかとは地面につけたままにしましょう。
膝や背筋も伸ばし、身体を少し前に傾けます。するとふくらはぎが伸びるのを感じます。
ふくらはぎが伸びるのを感じたら、そのままの姿勢で15~20秒ほどキープします。両足交互に3~4回ずつ繰り返しましょう。
このストレッチをおこなうことで、ふくらはぎから指先までの筋肉やスジを伸ばすことができます。
足の甲のストレッチ
今度は足の甲のストレッチです。
まずは足の指の間に手の指をはめ込みます。もう片方の手は、手の平で内くるぶしを抑え、指で足の甲と足裏を込むようにして握ります。
この状態から円を描くようにぐるぐると回してみましょう。20秒ほど回したら今度は逆回りもおこないます。両足交互に3~4回ずつ繰り返しましょう。
足首側を押える手がポイントで、ここをしっかりと抑えることで、動きの支点となり、足の甲の関節を効果的にストレッチできます。
足の親指のストレッチ
最後に足の親指自体もストレッチしていきましょう。
片方の手で親指を握り、もう片方の手で足裏と足の甲を押えます。
この状態から親指をぐるぐると円を描くように回します。20秒ほど回したら逆回りもおこないます。両足交互に3~4回ずつ繰り返しましょう。
このストレッチのポイントは、なるべく足の親指の根元を握り、足の裏や甲も動かないようにしっかりと抑えることです。
それぞれのストレッチは痛みを感じない程度におこなってください。その時少し痛くても後に痛みが残らなければ大丈夫ですが、あまり無理はしないでくださいね。
ヒールやパンプスが履けないとお困りの方へ
この3つのストレッチをおこなうことで、足の親指は柔らかくなります。
先ほどもお話ししたように、足の親指が柔らかくなれば足の痛みも改善されますので、ヒールやパンプスが履けるようになる可能性は高いです。
ただ、これは外反母趾の根本的な治療ではありません。
根本的に足を良くするには、歩き方や、足のアーチの問題を改善することが必要になってきます。
このようなストレッチをおこなっても痛みが改善されない方、外反母趾を根本から改善したいと思われる方は、当院での足の治療について詳しく書かせていただいているこちらのページもご覧になってください。
きっとあなたのお役に立つと思います。
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(柔道整復師・鍼灸師 森洋人 監修)